耳鼻咽喉科・頭頸部外科80巻6号

2008年05月発行

原著

歯科材料による上顎洞異物の1例

著者： 西屋圭子¹ 登坂亜希子¹ 海山智九¹ 奥野敬一郎¹

所属機関： ¹財団法人東京都保健医療公社荏原病院耳鼻咽喉科

ページ範囲：P.383 - P.386

文献概要

Ⅰ．はじめに

　上顎洞異物は近年，歯科インプラント治療の普及とともに歯科材料による医原性異物症例が増加している。今回，インプラント治療中にその歯科材料の迷入による上顎洞異物で，内視鏡下鼻内手術にて異物摘出をした症例を経験したので報告する。

参考文献

1）佐藤武男・他：上顎洞異物例．耳鼻臨床56：1-6，1963

2）中山むつみ・他：上顎洞内歯科材料異物の1症例ならびに最近の上顎洞異物に関する文献的考察．耳喉55：535-541，1983

3）秋山貢佐・他：上顎洞歯性異物に続発した上顎洞囊胞の1例．耳鼻52：437-441，2005

4）高崎賢治・他：上顎洞異物症例．耳喉頭頸77：114-116，2005

5）藤盛真樹・他：上顎洞に迷入した医原性異物の3例．日口外誌51：524-527，2005

6）岸本　曜・他：上顎洞異物例．耳鼻臨床100：113-116，2007

7）川原結華・他：鼻内内視鏡下に摘出し得た上顎洞歯性異物の3症例．耳展41：496-501，1998

8）堀川　勲・他：術前に発見が困難であった上顎洞異物例．耳鼻臨床93：749-755，2000

9）岡　秀樹・他：内視鏡下に摘出した上顎洞逆生歯牙例．耳鼻臨床98：373-376，2005

10）城山剛彦：歯牙と上顎洞との関係について．歯科医学18：417-460，1956