文献詳細
原著
悪性リンパ腫と鑑別を要したEBウイルス感染症の2例
著者: 栗原里佳1 八尾和雄1 佐藤賢太郎1 臼井大祐1 中山明仁2 岡本牧人2
所属機関: 1神奈川歯科大学医科学系耳鼻咽喉科学講座 2北里大学耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.471 - P.475
文献概要
Epstein Barr(EB)ウイルス感染症の急性期は,細胞の異型性が強く,病理組織学的に悪性リンパ腫との鑑別診断が困難な場合があるとされている1)。特にEBウイルス感染の病巣になりやすい扁桃病変の鑑別診断には慎重を要する。われわれは他院の生検にて悪性リンパ腫と診断され,当院の臨床経過や検査により伝染性単核球症と診断した症例と,臨床経過から悪性リンパ腫を強く疑ったが病理組織診断にてEBウイルスの関与する炎症と診断した症例を経験したで,若干の文献的考察を加えて報告する。
参考文献
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