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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科80巻8号

2008年07月発行

特集 嚥下障害手術のコツ

3.脳血管障害

著者: 大前由紀雄1

所属機関: 1大生病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.531 - P.538

文献概要

Ⅰ.はじめに

 脳血管障害に伴って発症する嚥下障害は,栄養障害や嚥下性肺炎の発症など生命予後に直結する。また,嚥下障害に伴う経口摂食の制限は,その後のQOLにも大きく影響する。近年,QOLの向上が求められるなか,嚥下障害に対する認識も高まり経口摂食の確立に向けたリハビリテーションが実施されている。しかしながら,保存的アプローチ法を駆使しても十分な経口摂食の確立や誤嚥の予防ができない症例に直面する場合もある。こうした症例では,手術の選択が治療への大きな糸口になる。

 本稿では,脳血管障害に伴う嚥下障害の病態を解説し,主として外科的治療の位置づけやその適応,代表的な術式のコツを解説する。

参考文献

1)進 武幹:嚥下の神経機序とその異常.第95回日本耳鼻咽喉科学会総会宿題報告,1994,pp10-184
2)巨島文子:球麻痺と偽性球麻痺の神経症候.よくわかる嚥下障害,永井書店,東京,2000,pp50-60
3)広戸幾一郎・他:誤嚥の手術療法.耳鼻 27:365-371,1981
4)棚橋丁路:Q86下顎舌骨喉頭連結術とは何ですか.嚥下障害Q & A,医薬ジャーナル,大阪,2001,pp206-207
5)Logemann JA:Evaluation and Treatment of Swallowing Disorders(2nd ed.). International Publisher, Taxas, 1998, pp13-185

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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