文献詳細
目でみる耳鼻咽喉科
文献概要
Ⅰ.はじめに
副鼻腔囊胞のなかで比較的稀とされている蝶形骨洞囊胞は,視力障害などの眼症状が主訴で気づかれることが多い。その視力障害のほとんどは一側性であり,両側に生じた報告は散見されるのみである。今回われわれは,蝶形骨洞囊胞により両側視力障害をきたした1例を経験したので報告する。
副鼻腔囊胞のなかで比較的稀とされている蝶形骨洞囊胞は,視力障害などの眼症状が主訴で気づかれることが多い。その視力障害のほとんどは一側性であり,両側に生じた報告は散見されるのみである。今回われわれは,蝶形骨洞囊胞により両側視力障害をきたした1例を経験したので報告する。
参考文献
1)市村恵一:篩骨・蝶形骨洞囊胞と鼻副鼻腔手術―視力障害は緊急手術の適応.JOHNS 18:1555-1559,2002
2)嶋根俊和・他:眼症状を併発した副鼻腔囊胞5例の臨床的検討.耳展 49:124-130,2006
3)吉川 衛・他:両側視力障害をきたした巨大な蝶形骨洞囊胞.耳展 42:614-618,1999
4)飯村慈朗・他:視器障害を伴う後部副鼻腔囊胞の臨床的検討.耳展 50:404-409,2007
5)奥田 匠・他:蝶形骨洞を主病変とする症例の臨床的検討.日耳鼻 108:835-841,2005
6)藤森正登・他:当教室における副鼻腔囊胞の検討.耳鼻 38:247-251,1992
7)山下 晃・他:両眼の同時発症および早期回復を得た後部副鼻腔囊胞による視神経症.神経眼科 10:50-55,1993
掲載誌情報