文献詳細
原著
当科で経験した頸部交感神経鞘腫の3例
著者: 菅谷明子1 折田頼尚1 三木健太郎1 中井貴世子1 平井美紗都2 園部紀子3
所属機関: 1岡山済生会総合病院耳鼻咽喉科 2岡山大学医学部附属病院耳鼻咽喉・頭頸部外科 3そのべ耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.65 - P.70
文献概要
頸部交感神経由来の神経鞘腫は比較的稀であり,わが国での報告は60例余りである1)。術前に神経脱落症状を呈することは珍しく,また画像所見で由来神経を確定するのは困難である。しかし,術後のホルネル徴候の出現により患者のQOLが低下するため,由来神経を予想したうえでの慎重な手術操作が必要となる。
今回われわれは術前に神経鞘腫と予想された症例に,被膜間摘出術を施行し,術中・術後の経過より交感神経由来と考えられた3例を経験したので報告する。
参考文献
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