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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科81巻1号

2009年01月発行

原著

当科で経験した頸部交感神経鞘腫の3例

著者: 菅谷明子1 折田頼尚1 三木健太郎1 中井貴世子1 平井美紗都2 園部紀子3

所属機関: 1岡山済生会総合病院耳鼻咽喉科 2岡山大学医学部附属病院耳鼻咽喉・頭頸部外科 3そのべ耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.65 - P.70

文献概要

Ⅰ.はじめに

 頸部交感神経由来の神経鞘腫は比較的稀であり,わが国での報告は60例余りである1)。術前に神経脱落症状を呈することは珍しく,また画像所見で由来神経を確定するのは困難である。しかし,術後のホルネル徴候の出現により患者のQOLが低下するため,由来神経を予想したうえでの慎重な手術操作が必要となる。

 今回われわれは術前に神経鞘腫と予想された症例に,被膜間摘出術を施行し,術中・術後の経過より交感神経由来と考えられた3例を経験したので報告する。

参考文献

1)村田真穂・他:交感神経由来が疑われた深頸部に発生した囊胞状神経鞘腫の1例.日口診誌 18:32-36,2005
2)山内博幸・他:頸部交感神経鞘腫の1症例.耳喉頭頸 67:260-265,1995
3)山口治浩・他:頸部交感神経鞘腫の1例.道南医学会誌 37:309-311,2002
4)平木信明・他:頸部交感神経鞘腫の1例.耳喉頭頸 76:481-485,2004
5)服部賢二・他:頸部神経原性腫瘍の画像による起源神経同定についての考察.頭頸部腫瘍 28:125-129,2002
6)藤田晃史・他:頸部の血管病変―腫瘍性病変.JOHNS 22:1322-1327,2006
7)橋本 省・他:シンポジウム「頭頸部領域の神経鞘腫の取り扱い」頸部神経鞘腫に対する被膜間摘出術のコンセプト.頭頸部外 17:91-92,2007
8)古川まどか・他:頸部神経鞘腫の取り扱い.頭頸部外 17:105-112,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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