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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科81巻10号

2009年09月発行

文献概要

特集 放射線治療における有害事象

3.上・下顎骨骨髄炎・壊死

著者: 飯田善幸1 鬼塚哲郎1 大田洋二郎2

所属機関: 1静岡県立静岡がんセンター頭頸科 2静岡県立静岡がんセンター歯科口腔外科

ページ範囲:P.683 - P.687

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Ⅰ.はじめに

 放射線障害の最も重要なものとして放射線性顎骨骨髄炎・壊死(以下,放射線性顎骨障害とする)がある。ひとたび放射線性顎骨障害が生じると患者は長期間にわたって疼痛や悪臭などに悩まされ,骨折・瘻孔形成に至るケースも少なくない。咬合・咀嚼・構音・開口にも障害をきたし,QOLに与える影響は甚大である。いったん放射線性顎骨障害をきたすと,その治療は容易ではなく,頭頸部癌治療にかかわる医療従事者の十分な理解が必要である。

参考文献

1)大田洋二郎・他:早期舌がんの組織内照射における下顎骨壊死の検討―照射前抜歯処置との関連.頭頸部腫瘍 32:262-266,1997
2)Bedwinek JM, et al:Osteonecrosis in patioents treated with definitive radiotherapy for squamous cell carcinomas of the oral cavity and naso-and oropharynx. Radiology 119:665-667, 1976
3)Curi MM, et al:A retrospective study of the background factors and treatment in 104 cases. J Oral Maxillofac Surg 55:540-544, 1997
4)Murray CG, et al:Radiation necrosis of the mandible:a 10 er study Part 1. Factors influencing the onset of necrosis. Int J Radiat Oncol Biol Phys 6:543-548, 1980
5)Marx RE:Osteoradionecrosis:a new concept of its pathology. J Oral Maxillofac Surg 41:283-288, 1983
6)青木伸二郎・他:放射線性下顎骨壊死に対する外科治療.口腔腫瘍 18:7-15,2006
7)大田洋二郎・他:がん治療に伴う口腔内合併症―化学療法と放射線治療を中心に.Nurse Senka 23:76-81,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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