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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科81巻13号

2009年12月発行

文献概要

原著

超選択的動注化学療法単独で原発巣の制御を行った舌根癌症例

著者: 山本一宏1 金泰秀1 桑田陽一郎2

所属機関: 1西神戸医療センター耳鼻咽喉科 2西神戸医療センター放射線科

ページ範囲:P.945 - P.948

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Ⅰ.はじめに

 頭頸部進行癌に対するシスプラチン(CDDP)を用いた超選択的動注化学療法(以下,動注と略す)は,1992年Robbinsら1)によって紹介され,その優れた臓器温存率からわが国でも普及しつつある2)。動注は放射線治療と併用されるのが一般的であるが2,3),今回,手術治療を強く拒否されたため,以前の放射線照射野に発生した舌根癌症例に対して,動注単独で原発巣を治療する機会を得たので,治療経過について報告する。

参考文献

1)Robbins KT, et al:Rapid superselective high-dose cisplatin infusion for advanced head and neck malignancies. Head Neck 14:364-371, 1992
2)今井茂樹・他:頭頸部癌における放射線療法併用超選択的動注化学療法の検討.頭頸部腫瘍 29:463-467,2003
3)吉崎智一・他:頭頸部がんに対する超選択的動注化学療法.頭頸部腫瘍 29:445-449,2003
4)古阪 徹:頭頸部癌におけるDocetaxel, Cisplatin, 5-Fluorouracilによる超選択的動注療法―特に舌癌症例・その他の方法と比較して.癌と化療 33:1241-1246,2006
5)志賀清人・他:頭頸部扁平上皮癌に対する超選択的動注療法の成績と合併症の検討.頭頸部腫瘍 27:9-16,2001
6)渡邉昭仁・他:Docetaxel動注併用放射線療法で良好な経過をとった91歳上顎癌症例.癌と化療 30:1941-1943,2003
7)長谷川博・他:高齢者口腔癌に対する多剤併用動注化学療法.頭頸部癌 32:439-444,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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