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雑誌目次

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耳鼻咽喉科・頭頸部外科81巻5号

2009年04月発行

雑誌目次

特集 頭頸部再建外科―日常臨床から理論まで

序文―『頭頸部再建外科―日常臨床から理論まで』の発刊によせて

著者: 吉原俊雄

ページ範囲:P.5 - P.5

 耳鼻咽喉科・頭頸部外科医にとって頭頸部腫瘍切除後の欠損に対する再建術が,これまでに目覚ましい進歩を遂げてきたことは周知のことであります。かつては有茎皮弁が多用され,その後は血管吻合の技術の向上により遊離皮弁,遊離空腸を用いた再建が増加してきた経緯があります。現在,切除後の再建の重要性はさらに高まっており,特に高齢化社会に伴い合併症を有する患者に対する切除,再建も増えてきています。一方,口腔,咽頭,喉頭領域の疾患では,摂食,嚥下などの機能も考慮した再建材料,再建術が望まれています。

 本誌では,1999年(71巻5号)に『再建外科』に関する増刊号が発刊されて好評を博し,われわれ耳鼻咽喉科・頭頸部外科医にとって同号が一定の役割を果たしてきたと考えています。その後10年を経て,頭頸部の再建外科も形成外科医と耳鼻咽喉科・頭頸部外科医の熱意と協力でさらに発展してきていること,最新の再建外科に関してわかりやすくまとめられたテキストが切望されていることから,ここに再度,増刊号を企画することになりました。

Ⅰ.再建材料とその採取法

1.皮膚―植皮

著者: 櫻井裕之

ページ範囲:P.7 - P.12

Ⅰ はじめに

 皮膚移植は古代インドにおける造鼻術に始まる古い歴史をもち,現代の頭頸部外科領域において最も頻用される再建材料の1つである。皮膚の移植法としては,植皮術と皮弁移植術の二通りの方法があり,生着過程が全く異なる。前者は移植皮膚の血流が術直後には途絶しており,移植床からの血管新生により生着を得るのに対して,後者は移植直後から機能的な血流を有する形で皮膚を移動する術式である1)

 長い皮膚移植の歴史のなかで,植皮術の歴史は比較的新しく,スイスの外科医Jacques Louis Reverdinが1868年に成功したのが世界初とされている2)。その後,20世紀前半までに植皮術はほぼ確立されたのに対して3~5),皮弁移植術は微小血管吻合技術の導入や皮膚血管解剖の解明に伴い,新たな術式の開発が現在も進行している。

 しかし前述のごとく,植皮術はその生着過程の特殊性から,移植床の準備から術後の固定法に至るまで,周術期の管理が重要である。本稿では,皮膚移植術の1つの方法としての植皮術に焦点を当て,その実際に関して詳述する。

2.皮弁 1)有茎―DP皮弁の特徴と安全な採取法

著者: 朝蔭孝宏

ページ範囲:P.13 - P.19

Ⅰ はじめに

 Deltopectoral flap(DP皮弁)は内胸動脈の穿通枝により栄養される皮膚筋膜弁であり,一般的に第一,第二,第三穿通枝を含めることが多いが,特に第二,第三穿通枝が血流の観点からは重要である。

 大まかにいえばDP皮弁は1960年代,大胸筋皮弁は1970年代,そして今日まで全盛である微小血管吻合による自家遊離組織移植は1980年代から一般的となった頭頸部癌に対する再建方法である。今日では多くの症例で遊離組織移植が再建の第一選択となることが多いと思われるが,そのような時代にあってもDP皮弁や大胸筋皮弁は,有用な皮弁として用いられることがある。特に遊離組織移植後の皮弁壊死などの場合では,頸部に良い吻合用血管がなかったり,頸部に感染を伴っていたりで再度遊離組織移植を施行することが困難な場合が多く,DP皮弁や大胸筋皮弁が用いられることが多い。また当院では後ほど示すが化学放射線治療後の再発症例に対する救済手術では,頸部皮膚が線維化により硬く,しなやかさを失った状態になってしまうことが多いためDP皮弁による頸部皮膚の張替え手術を積極的に行っている1)

 DP皮弁の欠点は一期的手術とした場合,三角筋を超えて外側まで皮弁をデザインした場合,先端部分が血流不全により高率に壊死を起こすことである。もう1つの欠点はドナー部分にほとんどの症例で植皮が必要になるという点である。

 DP皮弁は1960年代にBakamjianら2)が咽喉食摘後の再建に用いたことを報告して以来,頭頸部癌の再建に飛躍的進歩をもたらし広く知られるようになった。またそのためBakamjian flapと呼ばれることもある。しかしながらそれ以前にもDP皮弁が頭頸部再建に用いられた報告は散見され古くは1917年にAymard3)が外鼻の再建にDP皮弁を用いたことを報告している。さらに1930年代になってJosephらがこの方法について追記している。その後約40年間この方法についてはほとんど触れられることがなかった。これまでの報告とBakamjianらの方法の決定的違いは,Bakamjian以前の報告は茎を外側,つまり肩に位置させていたのに対して,Bakamjianらは皮弁の茎を正中側,つまり胸骨側に置いた点である。Bakamjianらの方法は従来の方法より血流が安定しており安全な方法で,広く頭頸部再建に用いられるようになった。

 本稿ではDP皮弁の特徴と安全な採取方法について述べる。

2.皮弁 2)血管付き (1)前腕皮弁の採取法

著者: 中溝宗永 ,   横島一彦

ページ範囲:P.21 - P.25

Ⅰ はじめに

 前腕皮弁は30年以上の長い歴史をもつ有用な遊離再建材料である1,2)。柔らかくしなやかであるため,頭頸部癌切除後の複雑な形状の皮膚・粘膜の欠損を覆うことができる。また,切除と同時に皮弁採取ができて,手術時間の無駄が少ない。さらに,ほかの遊離皮弁と比較して血管茎を長く設定できるため,放射線治療後や再手術例などで移植床血管系に問題を孕んでいる場合でも,やや離れた条件のよい血管での吻合を選択できる利点もある。一方,筋皮弁に比べて菲薄なため,筋体による組織の充塡と保護が必要な部位の再建には不向きである。また,恵皮部の問題もあって,着衣が半袖の場合は,前腕部に手術瘢痕が露出する整容上の欠点もある。しかし,頻繁に用いられる重要な皮弁であって,前腕皮弁というオプションなしでの頭頸部再建は全く考えられない2,3)。皮弁採取は,2,3のポイントを踏まえれば簡単に行える手術であって,すでに採取法については数々の文献4~10)があるが,今回はわれわれの行っている前腕皮弁の採取法を述べる。

2.皮弁 2)血管付き (2)前外側大腿皮弁

著者: 西嶌渡 ,   久保和之 ,   深谷絵里 ,   斉藤喬 ,   白倉聡 ,   畑中章生 ,   清川佑介 ,   野村文敬

ページ範囲:P.28 - P.33

Ⅰ はじめに

 頭頸部に原発した進行癌の根治的観血的治療では,遊離もしくは有茎の再建術を併用する機会が多い。術後の機能面や整容面での回復と維持には不可欠だからである。頭頸部領域は三次元の立体構造をしており,切除の部位や大きさにより,さまざまな再建方法が選択される。欠損部位が大きいため容積を必要とする再建材料が求められる場合,あるいは解剖学的特徴から薄い組織を必要とする場合など,その用途により条件に適した再建方法の配慮を必要とする。前外側大腿皮弁もその選択肢の1つである。当施設では,下咽頭・頸部食道の再建施行時には遊離空腸を第一選択にする場合が多いが,それ以外の場合で,遊離移植再建術を併用する場合には,前腕皮弁,前外側大腿皮弁,腹直筋皮弁の三者より選択している。この三者は,厚さが異なり,その用途の住み分けがある程度可能である。本稿では当施設における前外側大腿皮弁の使用方法,使用経験,採皮方法,再建部位の適応について言及する。

3.大胸筋皮弁

著者: 加藤孝邦 ,   波多野篤 ,   石田勝大 ,   斎藤孝夫

ページ範囲:P.35 - P.43

Ⅰ はじめに

 頭頸部癌の再建術は局所皮弁の時代にBakamjian1)が1965年に報告したDP皮弁により大きく発展し,現在も有用な皮弁として用いられている。その後1979年,Ariyan2)の大胸筋皮弁の発表により頭頸部再建は大きく変化していった。皮弁の血行の研究により安定した皮弁を選択し,以前よりあった血管吻合術手技を用いて遊離皮弁で再建するようになり,有茎筋皮弁の利用は著しく減少した。現在では頭頸部癌の術後再建の第一選択は遊離皮弁となった。しかし,再手術例などで再建に用いる移植床血管が確保できない症例,放射線根治照射や同時化学療法併用照射後の再発症例,そのほか合併症などにより遊離皮弁の適応のない症例,複数の皮弁を用いなければならないが,キメラ再建のできない症例など多くの症例で現在も有茎皮弁が用いられている。そのなかで大胸筋皮弁が最も有用な有茎筋皮弁として頭頸部領域の再建術に今でも多く用いられている。大胸筋皮弁は安定した皮弁で容易に皮弁を挙上することができ,遊離皮弁のような特別な訓練を必要としない手術手技である。頭頸部癌の再建としては口腔,中・下咽頭領域および頸部の再建などの広い範囲の再建に用いられている。耳鼻咽喉科医なら容易に使える皮弁であるのでその概要を述べる。

4.血管柄付き骨皮弁 1)肩甲骨皮弁

著者: 櫻庭実

ページ範囲:P.45 - P.48

『Ⅰ.再建材料とその採取法』総論

 頭頸部癌の切除に伴って下顎骨や上顎骨などの骨性支持組織が切除される場合がある。骨性支持組織が大きく切除された場合,顔面の形態が損なわれ整容的な問題を生じるばかりでなく,咀嚼・嚥下・構音などの機能的な障害を生じることとなる。このような骨欠損に対して血管柄付き骨皮弁による再建を行うことにより,整容的・機能的障害による患者のQOLの低下を防止することが可能となる。上下顎の骨再建においては,過去には血流のない遊離骨移植も行われていたが,移植骨の生着が得られにくいことや術後の移植骨の吸収が多いことから,現在では血管柄付き骨移植による再建が第一選択となっている。最も一般的な移植骨の採取部位として腓骨,肩甲骨,腸骨が挙げられる。それぞれの骨皮弁は,得られる骨の大きさ,皮島部分の大きさや血流などの点でさまざまな特徴を有している。実際の手術に当たっては,骨欠損の状態ばかりでなく,軟部組織欠損の程度,合併症の有無,患者の希望,全身状態などを総合的に判断して皮弁の選択を行う必要がある。

 以下にそれぞれの皮弁について,その概要と挙上方法について肩甲骨皮弁と腸骨皮弁は筆者が腓骨皮弁については,竹野研二らが述べる。

4.血管柄付き骨皮弁 2)腸骨皮弁

著者: 櫻庭実

ページ範囲:P.49 - P.51

Ⅰ 概要

 本皮弁は主として深腸骨回旋動脈により栄養され,通常は上前腸骨棘より後方の腸骨稜の部分および腸骨部の皮膚皮下組織で構成される骨皮弁として採取される。単一の血管柄で比較的大きな骨弁と,広範囲の皮島の移植が可能である。上前腸骨棘部の骨の形態が下顎角部の形態に類似していることから,下顎角部を含む欠損の再建に有用性の高い皮弁である。解剖学的変異は比較的少なく骨の血流は良好で,挙上も難しくはない。しかし皮島部分に関しては血流の不安定性が指摘されている。これは通常腸骨の血流支配が深腸骨回旋動脈優位なのに対して,腸骨部の皮膚が浅腸骨回旋動脈に栄養される場合も多いことによると考えられる。腸骨皮弁においては14~15cm程度と比較的大きく容量のある骨の採取が可能であるが,皮弁部分は皮下組織がかなり厚くbulkyになりやすい。頭頸部再建に用いる場合は体位変換が不要で,術野が離れているために切除と皮弁採取の同時進行が可能である。骨は厚みと高さをもって採取できるため,implantの埋入に適している。文献的に最初の報告例はO'Brienら1)が1976年に成功したものを1979年に報告したとされるが,Taylorら2,3)の報告は血管解剖を詳細に報告しており,これを端緒とするものが多い4)

4.血管柄付き骨皮弁 3)腓骨皮弁

著者: 竹野研二 ,   山下裕司

ページ範囲:P.52 - P.57

Ⅰ はじめに

 頭頸部腫瘍手術において,術後機能,整容の観点からしばしば硬組織を用いた再建手術が必要となることがある。

 腓骨皮弁は1975年にTaylorら1)が初めて報告を行って以来,整形外科,形成外科領域,特に四肢の再建で使用されていたが,1989年,Hidalgo2)が下顎再建への応用を報告し,以降頭頸部領域における再建材料として広く用いられるようになった。

 本稿においては遊離腓骨皮弁に関して述べる。

5.その他の再建材料―遊離空腸・下顎プレート

著者: 浅井昌大

ページ範囲:P.59 - P.64

Ⅰ 遊離空腸

1.はじめに

 頭頸部癌の広範囲切除後の再建には,その使用目的に応じて欠損部を充塡できるボリュームのある厚い腹直筋皮弁,薄い前腕皮弁,中間的な外側大腿皮弁などが遊離皮弁として,また硬性再建を複合組織移植として含む場合は肩甲骨皮弁や腓骨皮弁などが用いられる。もともと管腔臓器で粘膜組織をもつ遊離空腸は下咽頭頸部食道の再建などで非常に有用で咽喉頭頸部食道摘出時の再建には標準となっている1)。遊離空腸はきわめて薄くてしなやかで粘膜組織から成るため,頭頸部管腔臓器と粘膜同士で連続できることより接着性がよいことから化学放射線療法後の縫合不全が懸念される症例でも瘻孔形成の率が低く,救済手術でも安全に用いることができる再建材料である。またきわめて薄いうえに柔軟なことより特殊な症例ではあるが喉頭温存した中下咽頭後壁,輪状後部の切除後再建の場合には最も誤嚥が少なく有用である2)

 今回は,最も普遍的に用いられている咽喉頭頸部食道切除後の再建としての遊離空腸を例に術式を詳述する4)

Ⅱ.血管吻合術

Ⅱ.血管吻合術

著者: 濱畑淳盛 ,   櫻井裕之

ページ範囲:P.65 - P.69

Ⅰ はじめに

 頭頸部領域の血管吻合は,特に遊離組織弁移植術1)(以下,free flapと略す)を用いた再建外科において重要な手術手技である。マイクロサージャリーを用いた微小血管吻合技術の確立は複雑な機能・形態を有する頭頸部領域の治療成績を飛躍的に向上させたが,近年集学的治療の進歩に伴い,放射線治療後や手術後の瘢痕を伴う頭頸部再建症例も増加傾向にある。この場合,適切な移植床血管の確保が手術の成否を左右する大きなカギとなる。本稿においては,頭頸部外科領域における血管吻合の基本手技と移植床血管の選択に関して述べることとす。

Ⅲ.再建部位による再建材料の選択と再建方法

1.頭蓋底の再建

著者: 鎌田信悦 ,   三浦弘規 ,   多田雄一郎 ,   増淵達夫

ページ範囲:P.71 - P.77

Ⅰ はじめに

 頭蓋底手術は1980年代に入り飛躍的な発展を遂げた。その背景として,遊離組織移植による安全性の高い頭蓋底再建が実現したことが大きな要素として挙げられる。頭蓋底再建術は静的再建であり,主たる目的は頭蓋内と頭蓋外の確実な分離で髄膜炎を防止することにある。したがって,言語・咀嚼・嚥下などの機能維持を目的にした下顎再建や中咽頭再建に比較すれば,再建術の難易度は高いとはいえない。しかし,ひとたび頭蓋底再建部に髄液漏が生じれば致命的な化膿性髄膜炎が発症するため,慎重かつ確実な再建が求められるのである。本稿では頭頸部悪性腫瘍の頭蓋底合併切除症例を前提として再建術を述べる。頭頸部癌手術において切除・再建の対象となる『頭蓋底』とは脳を下方から支える硬膜と,それに接する頭蓋骨をいう。前頭蓋窩,中頭蓋窩,後頭蓋窩に対応して,前頭蓋底,中頭蓋底,後頭蓋底に分類される。前頭蓋底再建が必要とされる疾患として鼻腔・前頭洞・篩骨洞・眼窩原発癌,上顎癌進行例などである。中頭蓋底再建術は上顎癌後方浸潤症例,側頭窩再建術は側頭窩骨軟部肉腫と聴器癌が大部分を占める。

2.上顎の再建

著者: 兵藤伊久夫 ,   長谷川泰久

ページ範囲:P.79 - P.85

Ⅰ はじめに

 上顎癌は,鼻・副鼻腔癌のなかで最も発生頻度が高く,組織学的には扁平上皮癌が最も多い1)。①上顎癌の手術法は,『頭頸部癌取り扱い規約』によれば上顎部分切除術,上顎全摘術,拡大上顎全摘術,頭蓋底郭清術と分類・定義されている2)。②これらの手術により,手術侵襲の程度のよって異なるものの咬合や嚥下,発声といった機能が障害される。また,顔面の変形といった整容面に関する不利益が生じることがある。

 上顎切除後の機能や整容面に関する障害を改善する方法として,顎義歯などの補綴によって改善を図る方法,もしくは皮弁による再建方法がある。顎義歯を用いた補綴と皮弁を用いた再建方法にはそれぞれ利点,欠点があり個々の症例によって選択されており,場合によっては両方を組み合わせて行うこともある。

 顎義歯による補綴は,一般的に皮弁を用いた皮弁採取部を要しないなど再建方法に比べて低侵襲である。しかし一方で顎義歯を用いる場合,ある程度の硬組織が必要であるため,術式によっては装着が困難な症例があり,咬筋群などを切除される場合,開口障害が生じる,陥凹変形が目立つ症例があるといった機能改善の限界がある。

 皮弁を用いた再建方法には,主に有茎皮弁を用いる方法と遊離皮弁を用いる方法があり,切除部位や範囲によって適宜施行される。帽状腱膜弁などの有茎皮弁はその安定した血行により確実な創閉鎖が期待できるが,再建範囲が比較的小範囲にとどまる。遊離皮弁による再建は,拡大上顎全摘術や頭蓋底郭清術などにより生じた広範な欠損に対して有用である。皮弁による確実な創閉鎖を行うのと同時に口蓋閉鎖を行うことが可能で,機能面と陥凹変形などの整容面に関する再建を行うことができる。

 今回当院で行われている上顎切除後の皮弁再建について検討した。

3.舌・口腔再建

著者: 矢野智之 ,   岸本誠司

ページ範囲:P.87 - P.91

Ⅰ はじめに

 舌・口腔再建においては,術後の嚥下機能,構音機能を可能な限り温存することが重要視される。また放射線治療や化学療法といった術後補助療法が必要な場合には,それらの治療を円滑に導入できる術後合併症のない再建を行うことが求められる。

 舌・口腔領域は頭頸部癌取り扱い規約1)によれば,舌,頰粘膜,上歯肉,下歯肉,硬口蓋,口腔底に分類される。このなかでも特に舌,口腔底,頰粘膜について,皮弁の選択方法と再建術式の要点を述べる。

4.中咽頭の再建

著者: 川端一嘉

ページ範囲:P.93 - P.98

Ⅰ はじめに

 頭頸部癌の手術では,再建方法が腫瘍の切除以上に重要な意味をもつことが少なくない。特に中咽頭では,嚥下と構音機能の面で再建術は重要な役割を有しており,その良否が術後のQOLに大きく影響している。そのため手術においては,さまざまな注意と工夫が必要とされている。ここでは,中咽頭の再建においてわれわれが日常注意を払っている点についてご紹介する。

5.下咽頭・頸部食道の再建

著者: 千々和秀記 ,   中島格

ページ範囲:P.99 - P.104

Ⅰ はじめに

 頭頸部癌切除後の再建は近年めざましく進歩している。なかでも下咽頭・頸部食道は解剖学的に嚥下機能や発声機能に大きく影響するため,再建方法にはさまざまな工夫を必要とする部位である。当然,術後のQOLを重視した再建材料の選択やその方法を個々の症例によって使いわけていく必要がある。

 しかし頭頸部外科医として忘れてはならないことは癌の根治を考えることである。癌の治療成績の向上なくしては,いかに優れた再建手術を行っても全く意味がない。つまりは切除と再建のバランスを常に念頭に置いておく必要がある。昨今の時代の流れから,癌の切除は頭頸部外科医が行い,再建は形成外科医が行う,いわゆるチーム医療を実施する施設が多くなってきている。ところが各科の垣根の隔たりから,治療のうえでそのような分担ができない施設もある。本稿では下咽頭・頸部食道欠損に対して一般的に行われている再建材料と再建方法について示した。日常診療に少しでも役立てていただきたい。

6.下顎の再建

著者: 菅澤正

ページ範囲:P.105 - P.112

Ⅰ はじめに

 口腔癌の進展例では,下顎骨の切除と周囲の軟部組織の広範な合併切除を必要とすることが多く,術後のQOL維持のためには,下顎の再建が必要となる症例が多い。その目的は,残存下顎骨の変位を防ぎ,健側の咬合を維持することで咀嚼機能を維持することであり,可能ならimplantなどが可能な骨再建が望ましい。また,顔貌の変形を修正し,社会復帰を促すこと,口腔下部の支持体を再建することで,言語明瞭度の低下を防ぐことも大きな目的となる。特に正中部の欠損は,これらの機能に大きな影響を与えることから,通常,再建は必須となる。

7.喉摘後の音声再建

著者: 齋藤幹

ページ範囲:P.113 - P.117

Ⅰ はじめに

 近年,早期喉頭癌や早期下咽頭癌はもちろんのこと,従来であれば喉頭全摘出を余儀なくされていたような症例に対しても喉頭を温存する治療,すなわちレーザー手術や喉頭部分切除術,放射線治療,化学療法併用放射線治療などが行われるようになってきており,良好な成績が得られている。一方で,進行癌症例や再発症例に対しては喉頭全摘出術が必要となることも事実である。喉頭の三大機能は,“呼吸”,“発声”,“嚥下時の下気道の保護”であり,喉頭全摘出術を行う際には,これらの機能をいかにして温存するかが術後のQOL向上において重要である。呼吸路としての気道の確保は永久気管孔を作製することによってなされ,嚥下時の下気道の保護は気道と食道を完全に分離することによってなされる。これに対して発声には,手術の際に完全摘出された声帯の代わりとなる振動源が必要となる。幸い,喉頭全摘出術では構音器官に手術侵襲が及ばないため,振動源で造られた原音を口腔内に導くことができれば発声できる。このことを利用し,喉頭全摘出後の代用音声としてさまざまな方法が工夫されてきた。ここでは音声再建手術を中心に喉頭全摘出後の代用音声について述べる。

8.気管の再建

著者: 大森孝一

ページ範囲:P.118 - P.125

Ⅰ はじめに

 気道は鼻腔,口腔,咽頭,喉頭,気管と気管支・細気管支によって構成される。喉頭,気管,気管支は管状の枠組みを軟骨が保持しており,内腔面は外界に接している。気管は空気の通り道であると同時に,線毛運動と咳反射により下気道分泌物や異物を除く排泄路として機能している。したがって,気管を再建する際には,気道としての管腔を保持する適切な硬度をもった枠組みと内腔面に線毛機能をもった粘膜を同時に再建することが理想的である。

 耳鼻咽喉科・頭頸部外科医が取り扱う気管の再建手術は,頸部気管の外傷などにより瘢痕性狭窄を生じた例や甲状腺癌などの悪性腫瘍が頸部気管に浸潤した例が主な対象となり,これらの病変へのアプローチと切除範囲の設定,および気管欠損部の再建方法が問題になる。本稿では,まず,気管再建を必要とする病態と原因について述べ,次いで,声門・声門下への対応を含めて,頸部気管の再建手術について解説する。

Ⅳ.耳鼻咽喉科医が知っておきたい形成手術―秘伝を用いた小手術

1.気管孔の閉じ方,気管孔の拡大

著者: 塩谷彰浩

ページ範囲:P.128 - P.132

Ⅰ 気管孔の閉じ方

 通常の気管切開後の気管孔は,気管カニューレを抜去すれば,自然閉鎖することが多い。しかし,

 (1)気管切開が長期に置かれた場合

 (2)甲状腺癌気管癒着・浸潤例における気管皮膚瘻形成後

 (3)放射線治療後に施行した喉頭部分切除後の喉頭皮膚瘻形成例

 (4)感染防止などの理由で,頸部手術創と気管切開孔との交通を遮断するため,気管全周縫合(気管開窓)した場合

などにおいては,気管(喉頭)皮膚瘻は全周にわたって上皮化して自然閉鎖しないことが多く,外科的な閉鎖術が必要となる。この閉鎖術においては,単純に皮膚を寄せて縫合閉鎖するのではなく,瘻孔面の気道上皮が欠損している部分を,頸部皮膚を翻転させて上皮を補い,raw surfaceを作らないように閉鎖しなければならない。すなわち,気管粘膜面,頸部皮膚面の2面の閉鎖となる。ここでは局所皮弁を用いた気管(喉頭)皮膚瘻閉鎖術について症例を呈示しながら述べる。

2.食道瘻孔の閉じ方

著者: 𠮷田知之

ページ範囲:P.133 - P.140

Ⅰ はじめに

 耳鼻咽喉科医が遭遇する食道瘻孔は下咽頭や頸部食道に生じたもので,中下部食道の瘻孔は扱わないと思われる。食道瘻孔は先天性梨状窩瘻や食道憩室の穿孔などの先天奇形や疾病によるものと手術や生体検査により引き起こされた医原性のものに分けて考える必要がある。また感染の有無により,再建方法や再建材料を選択する必要がある。特に頭頸部癌治療後の瘻孔は放射線療法や化学療法の影響,先行する手術方法や郭清後の血管の状態により制約を受けることが多い。いずれにしても小瘻孔であっても姑息的な小さい再建は考えず,大きく安全に再建することを第一に考えることが大切である1,2)

3.鼻中隔穿孔閉鎖術

著者: 春名眞一

ページ範囲:P.142 - P.144

Ⅰ はじめに

 鼻中隔穿孔の原因として,外傷,手術,腐蝕性薬剤や異物の報告があるが最も多いのは鼻中隔矯正術後である。高度の鼻中隔彎曲,特に棘あるいは櫛を剝離する場合に,凸側の鼻中隔粘膜は薄く,裂傷となる場合が多い。この場合,同時に反対側の鼻中隔粘膜まで損傷すると穿孔形成となる場合が多い。術後に穿孔閉鎖術は簡単でないので,術中に穿孔とならないようにすることが重要である。採取した鼻中隔軟骨を両側の穿孔部分に挿入してできるだけ穿孔辺縁を縫合する。術後,軟骨上に粘膜の再生を促すように,ステロイド軟膏を塗布し,鼻腔内の乾燥を防ぐように綿球を長期間装着させることが重要となる。しかし,粘膜の再生が十分にいかず,軟骨辺縁の穿孔をきたしてしまうことも稀ではない。

4.顔面神経麻痺に対する整容術

著者: 村上信五 ,   横田誠

ページ範囲:P.145 - P.150

Ⅰ はじめに

 顔面神経麻痺に対する形成手術には,大きく分けて動的再建術と静的再建術がある。前者には顔面神経の損傷された部位にほかの神経や人工神経を移植する神経移植術や舌下神経などほかの神経と吻合する神経吻合術がある。また,側頭筋や咬筋を用いた筋移行術も動的再建術の1つである。一方,静的再建術には弛んだ皮膚を切除したり,大腿筋膜や人工材料であるゴアテックス®,エチボンド®などを用いて挙上する吊り上げ術などがある。これら多くの形成術は顔面神経の状態や麻痺の程度(完全麻痺,不全麻痺),顔面の緊張や左右の均整を考慮して,単独あるいは複数の方法を組み合わせて施行する。

 本稿では『耳鼻咽喉科医が知っておきたい顔面神経麻痺に対する整容術』として,筆者が施行している皮膚切除,吊り上げ術などの静的再建術を紹介するが,高度顔面神経麻痺に対する形成手術の原則は,可能な限り神経移植や吻合術,筋移行術などの動的再建を優先すべきであり,整容術はあくまで補助的な手術である。

5.声門下狭窄症

著者: 久育男

ページ範囲:P.153 - P.157

Ⅰ はじめに

 声門下狭窄症には先天性声門下狭窄症と後天性声門下狭窄症がある。一般的に,後天性狭窄症は先天性狭窄症に比し,治療が困難で難渋することが多い。これは患者の体質が関与するためで,一般的にケロイドや肥厚性瘢痕をきたしやすい患者に後天性狭窄症が多いことによると考えている1)

 後天性声門下狭窄症は,喉頭の外損傷が輪状軟骨に至った場合や,高位気管切開によって生じる。最近は,長期気管内挿管管理による内損傷が原因のものが増えている。

 声門下狭窄症に対する外科的治療法としては,内視鏡下手術と経皮的手術に大別される。内視鏡下手術は低侵襲ではあるが,喉頭の枠組みが保たれ,病変部が小さいものに限られるため,その適応は少ない。そこで,本稿では,経皮的手術の代表である段階的手術(trough法)の実際2)について述べる。

 本手術は決して『小手術』ではなく,細心の術後管理を必要とすることを強調したい。

6.Septorhinoplasty(鼻中隔外鼻形成術)の考え方と技術

著者: 久保伸夫

ページ範囲:P.159 - P.166

Ⅰ はじめに

 欧米や韓国の臨床鼻科学において,外鼻形成術(rhinoplasty)は鼻副鼻腔手術と同等に重要な部門であり,150あるアメリカの耳鼻咽喉科講座の大半に外鼻形成に専門医がいる。また,わが国の鼻科学会では参加者数や演題数の減少が問題になっているが,韓国鼻科学会では外鼻形成関連の演題数が全体の半数近くに達しており,わが国同様に減少しているアレルギーや鼻副鼻腔疾患に関する演題の減少を補い,鼻科学会全体を隆盛に導いている。わが国でも約30年前までは耳鼻咽喉科でも外鼻形成手術が行われていたが,アメリカ鼻科学会との軋轢,審美目的の患者とのトラブル,再建材料の選択と再建技術の困難さなどから,次第に行われなくなり,新たに確立されてきた形成外科医にこの分野を明け渡してしまった。しかし,外鼻形成は審美性以外に機能性(自覚的他覚的な鼻のとおり)や堅牢性(われわれは5分に3回自分の鼻を触っている。堅牢に作らなければ長期的な形態の維持はできない)が求められる分野であり,形成外科医にとっても苦手な分野である。そのため,欧米では耳鼻咽喉科からも形成外科からも半ば独立した分野になっていたが,近年アメリカではイリノイ大学のような外鼻形成プログラムでレジデントを終えた専門医が,全米の耳鼻咽喉科講座にファカリティーとして招かれ一般耳鼻咽喉科のなかで外鼻形成を行う傾向にある。この背景には,鼻閉に対する鼻中隔矯正手術という耳鼻咽喉科医にとって避けて通れない日常的な手術は,鞍鼻を恐れず外鼻部鼻中隔まで処理しなければ効果のない症例が多いことや,顔面から突出した外鼻を支えるには鼻中隔を切除するだけでなく再建する必要があること,そのためには鼻中隔矯正は外鼻形成術の一環として行わなければならず,鞍鼻の整復も含めて外鼻が触れないと鼻中隔を触ってはならないという認識の広がりがある。このような目的で確立された外鼻形成の理論と技術を,鼻中隔外鼻形成術(septorhinoplasty)あるいは機能的外鼻形成術(functional rhinoplasty)と呼ばれる。後述のように,外鼻部をめくり上げ,軟骨など構成成分をいったんばらばらにしたうえで,鼻中隔をいったん切除して矯正し,再挿入して強固に固定することで機能性と堅牢性を確保したうえで,美容的な形成を行うというコンセプトと技術は高層ビルの設計と建築に近い。シリコンを入れるだけの外鼻形成手術は,柱が曲がったまま2階を増築するようなものである。本稿では鼻中隔外鼻形成術の考え方と鼻中隔再建術を紹介する。紙面の関係で,鼻尖や鼻翼,鼻背部の外鼻形成は別の機会に紹介したい。また,外鼻の解剖は成書を参考にされたい。

Ⅴ.日常の診療で具体的に困ったときの形成手術

1.頸動脈の扱い

著者: 行木英生

ページ範囲:P.169 - P.176

Ⅰ はじめに

 日常臨床でみる頸動脈の疾患としては,頸動脈周囲から病変が進展してきた場合と,頸動脈壁から内腔にかけて病変が存在するものとに分けて考えると,前者の病態には,動脈壁と強い癒着がある頸動脈小体腫瘍やグロームス腫瘍などの自律神経系腫瘍や,動脈壁周囲に浸潤してくる頭頸部癌があり,後者には,動脈内腔の治療を必要とする頸動脈狭窄症や,術後合併症である頸動脈破裂,さらに自傷や外傷による頸動脈切創が挙げられる。これらに対する外科的治療は,一時的にでも脳血流の遮断を余儀なくされることがありうるので,切除と再建のいずれに対しても高難度の手術手技が要求されるうえに,脳血流遮断による脳障害のリスクも負わざるを得ない。頸動脈を外科的に扱う診療科は主として頸動脈壁外は耳鼻咽喉科,頸動脈壁とその内腔を含めて総頸動脈部分は血管外科,内頸動脈内腔は脳神経外科が担当し,遊離移植における血管吻合は形成外科が担当することが多いが,施設によっては一元的な治療として頭頸部外科医が頸動脈の切除や再建あるいは血管吻合まで担当することもある。

 本稿では日常臨床において頸動脈に対して何らかの処理をせざるを得ないこれらの病態に対する手術中の対応について症例を挙げて解説する。

2.皮膚の処置―カバーリング方法など

著者: 河田了

ページ範囲:P.177 - P.180

Ⅰ はじめに

 耳鼻咽喉科・頭頸部外科の手術において,頸部以外の皮膚を利用してカバーリングすることが必要となる場合がある。再手術や頸部に放射線照射をした症例などがそれに当たる。そのような症例は,頸部以外からの血流の良い皮弁を用いるのが基本である。現在遊離皮弁が頭頸部領域の再建術の主流であるが,再手術の場合は,適当な吻合血管がない場合も少なくない。有茎皮弁である大胸筋皮弁や広背筋皮弁は大きな皮膚を採取できるため,大きな欠損に対して非常に有用な方法であるが,手術の侵襲がやや大きいことが問題点である。

 そこで比較的小さな欠損に対して,われわれは前胸壁皮弁を好んで用いている。前胸壁から頸部に移動させるので,その距離には制限があるものの,手技が簡単で侵襲も少ないという利点がある。特に術後瘻孔閉鎖,気管孔閉鎖に有用な皮弁であり,本稿ではそれらの手技を中心に紹介する。

基本情報

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1316

印刷版ISSN 0914-3491

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