文献詳細
特集 頭頸部再建外科―日常臨床から理論まで
Ⅰ.再建材料とその採取法
文献概要
Ⅰ はじめに
頭頸部腫瘍手術において,術後機能,整容の観点からしばしば硬組織を用いた再建手術が必要となることがある。
腓骨皮弁は1975年にTaylorら1)が初めて報告を行って以来,整形外科,形成外科領域,特に四肢の再建で使用されていたが,1989年,Hidalgo2)が下顎再建への応用を報告し,以降頭頸部領域における再建材料として広く用いられるようになった。
本稿においては遊離腓骨皮弁に関して述べる。
頭頸部腫瘍手術において,術後機能,整容の観点からしばしば硬組織を用いた再建手術が必要となることがある。
腓骨皮弁は1975年にTaylorら1)が初めて報告を行って以来,整形外科,形成外科領域,特に四肢の再建で使用されていたが,1989年,Hidalgo2)が下顎再建への応用を報告し,以降頭頸部領域における再建材料として広く用いられるようになった。
本稿においては遊離腓骨皮弁に関して述べる。
参考文献
1)Taylor GI, et al:The free vascularized bone graft. Plast Reconstr Surg 55:533-544, 1975
2)Hidalgo DA:Filula free flap transfer:who was first? Plast Reconstr Surg 84:71-79, 1989
3)土井一輝・他:Free Peroneal Flapの経験.日形会誌 4:316-325,1984
4)斎藤 等:腓骨皮弁.イラスト手術手技のコツ耳鼻咽喉科・頭頸部外科―咽喉頭頸部編,村上 泰(監).東京医学社,東京,2007,pp491-494
5)波利井清紀:1.頭頸部再建外科:最近の進歩.形成外科ADVANCEシリーズⅠ,克誠堂出版,東京,2002,pp173-179
6)藤枝重治:皮弁・筋皮弁・骨の採取法と合併症,術後の創処置法 腓骨.ENT Now Treatment and Surgery 耳鼻咽喉科・頭頸部外科―処置・手術シリーズ 4.頭頸部再建手術と術後処置,岡本美孝(編).メジカルビュー社,東京,2002,pp61-66
7)鬼塚卓彌:形成外科手術書―基礎編・実際編.南江堂,東京,2007,pp300-304
8)松浦光洋・他:血管柄付遊離腓骨皮弁の臨床解剖学的研究.口科誌 45:13-30,1996
9)田原真也・他:Ⅰ.再建材料とその採取法 5.骨弁―腓骨皮弁.耳喉頭頸 71:86-66,1999
掲載誌情報