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原著
MRI拡散強調像が有用であった中耳真珠腫症例
著者: 菅原一真1 下郡博明1 橋本誠1 御厨剛史1 山下裕司1
所属機関: 1山口大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉科学分野
ページ範囲:P.521 - P.525
文献購入ページに移動中耳真珠腫を診断する際,画像診断として分解能に優れたCT検査は,病変の部位の同定,骨破壊の程度を評価するのに有用であり,必須の検査である。しかし,CT検査は骨以外のほとんどの病変(真珠腫,肉芽,貯留液)が軟部陰影として描出されるので,病変の質的診断には限界があった1)。症例によっては中耳手術の適応を決める際に判断に苦慮する場合があるが,質的診断を行うために,これまでにもさまざまな方法が試みられてきた2,3)。今回われわれは中耳真珠腫の画像診断の1つとしてMRI拡散強調像を用い,診療のうえで有用であった症例を経験したので報告する。
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