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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科81巻8号

2009年07月発行

文献概要

原著

当科を受診したアミロイドーシス3症例

著者: 南修司郎12 小澤宏之2 加藤高志23 行木一郎太2 松延毅24 川崎泰士2 伊藤文展2 行木英生2

所属機関: 1慶應義塾大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科 2静岡赤十字病院耳鼻咽喉科 3医進会藤枝診療所 4防衛医科大学校耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.543 - P.547

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Ⅰ.はじめに

 アミロイドーシスは線維構造をもつ特異な蛋白であるアミロイド物質が,全身諸臓器の細胞外に沈着することによって機能障害を引き起こす一連の疾患群である1)。アミロイドーシスは臓器障害の広がりにより全身性と限局性に大別される。両者の病因論の基本的考え方は,全身性アミロイドーシスでは必ず血中にアミロイド前駆蛋白が存在する,体内におけるこのアミロイド前駆蛋白の産生を阻止すればアミロイドーシスの進展を防ぐことができる,の2点である1)。限局性アミロイドーシスではその前駆蛋白は病変が出現する局所で産生されており,血液中には出現してこない。実際に患者の生命予後に関係するのは全身性アミロイドーシスである。今回当科を受診した全身性アミロイドーシス3症例を呈示し,この全身性疾患に対する耳鼻咽喉科医の役割について考察を行った。

参考文献

1)池田修一:アミロイドーシス.Biotherapy 19:93-101,2005
2)Kerner MM, et al:Amyloidosis of the head and neck. A clinicopathologic study of the UCLA experience, 1955-1991. Arch Otolaryngol Head Neck Surg 121:778-782, 1995
:Surgical Pathology of the Head and Neck, ed by Barnes L. Informa Healthcare, New York, 2000, pp2191-2193
4)Yood RA, et al:Bleeding manifestations in 100 patients with amyloidosis. JAMA 249:1322-1324, 1983
5)Rubinow A, et al:Localized amyloidosis of the lower respiratory tract. Am Rev Respir Dis 118:603-611, 1978
6)石原得博:アミロイドとアミロイドーシスの新分類の問題点.厚生省特定疾患代謝系疾患調査研究班アミロイドーシス分科会1996年研究報告書,1996,pp22-23
7)Lachmann HJ, et al:Natural history and outcome in systemic AA amyloidosis. N Engl J Med 356:2361-2371, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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