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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科82巻13号

2010年12月発行

文献概要

原著

耳下腺内リンパ節転移を初発症状とした上咽頭癌の1例

著者: 中屋宗雄1 大貫裕香1 籠谷領二12 渡辺健太1 阿部和也1

所属機関: 1多摩総合医療センター耳鼻咽喉科 2多摩小児医療センター耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.971 - P.974

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Ⅰ はじめに

 上咽頭癌は早期にリンパ節転移をきたしやすく,上咽頭癌の初発症状の70%は頸部リンパ節腫脹といわれている1)。また,上咽頭癌は解剖学的に原発巣が発見されにくく進行癌として発見されることが多い2)

 今回われわれは,当初,耳下腺扁平上皮癌と考え手術を行ったが,臨床経過から,耳下腺内リンパ節転移を初発症状とした上咽頭癌と考えられた,稀な1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する。

参考文献

1)三輪高喜:上咽頭癌.MB ENT 116:37-43,2010
2)斉藤淳一・他:頭頸部の診断と治療update〔放射線治療〕上咽頭.臨床放射線 53:1626-1633,2008
3)Gaughan RK, et al:Primary squamous cell carcinoma of the parotid gland. Arch Otolaryngol Head Neck Surg 118:798-801, 1992
4)Ying YL, et al:Squamous cell carcinoma of the parotid gland. Head Neck 28:626-632, 2006
5)南場淳司・他:ティーエスワン内服治療が著効であった進行耳下腺扁平上皮癌症例.臨腫瘍プラクティス 2:311-313,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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