文献詳細
原著
上咽頭癌側頭骨進展症例の側頭骨病理
著者: 小村豪1 加我君孝2 都筑俊寛3
所属機関: 1埼玉医科大学国際医療センター頭頸部腫瘍科 2独立行政法人国立病院機構東京医療センター感覚器センター 3帝京大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.299 - P.302
文献概要
上咽頭癌はその解剖学的特徴から初発症状が耳症状である頻度が高い。治療開始後も腫瘍の進展による側頭骨構造物の破壊,あるいは放射線治療,化学療法による聴覚器への障害により,伝音および感音障害の双方が進行しうる。また,その解剖学的特徴より比較的早期から癌の側頭骨進展がみられる。しかし側頭骨病理標本を用いて癌の進展経路を検討した報告は少ない。
今回われわれは,帝京大学医学部耳鼻咽喉科側頭骨研究室の側頭骨病理連続切片標本のうち,上咽頭癌側頭骨進展4症例の検討を行った。
参考文献
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