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特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科の検査マニュアル―方法・結果とその解釈 Ⅰ.聴覚検査
2.自記オージオメトリー
著者: 小林一女1
所属機関: 1昭和大学医学部耳鼻咽喉科学
ページ範囲:P.15 - P.20
文献購入ページに移動Ⅰ はじめに
1947年Bekesy1)により考案された検査で,self-recording audiometer,Bekesy型オージオメーターとも呼ばれている。連続周波数を記録し,強さの弁別閾と聴力の閾値を同時に自動的に測定できる。今日では通常のオージオメーターに自記オージオメトリー検査が内蔵され,簡単に検査が行える。自記オージオメトリー検査は閾値が自動的に測定され,結果は鋸歯状の波形が記録される。この結果より補充現象の有無や感音難聴の鑑別診断が行える。
本検査の臨床的意義は,①聴覚閾値の測定,②振幅の測定,③持続音記録と断続音記録との聴力レベル差の測定,④聴力レベルの時間的推移の記録(固定周波数記録)である2)。
1947年Bekesy1)により考案された検査で,self-recording audiometer,Bekesy型オージオメーターとも呼ばれている。連続周波数を記録し,強さの弁別閾と聴力の閾値を同時に自動的に測定できる。今日では通常のオージオメーターに自記オージオメトリー検査が内蔵され,簡単に検査が行える。自記オージオメトリー検査は閾値が自動的に測定され,結果は鋸歯状の波形が記録される。この結果より補充現象の有無や感音難聴の鑑別診断が行える。
本検査の臨床的意義は,①聴覚閾値の測定,②振幅の測定,③持続音記録と断続音記録との聴力レベル差の測定,④聴力レベルの時間的推移の記録(固定周波数記録)である2)。
参考文献
1)Bekesy GV:A new audiometer. Acta Otolaryngol(Stockh) 35:411-422, 1947
2)村井和夫:自記オージオメトリ.Audiol Jpn 50:165-173,2007
3)Jerger J, et al:Bekesy audiometry in analysis of auditory disorders. J Speech Hear Res 3:275-287, 1960
4)Jerger J, et al:Unexpected dividend in Bekesy audiometry. J Speech Hear Disord 26:390-391, 1961
5)Johnson EW:Auditory test results in 500 cases of acoustic neuroma. Arch Otolaryngol 103:152-158, 1977
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7)播磨谷敦・他:小脳橋角部腫瘍の臨床的検討.耳鼻臨床 92:587-593,1999
8)田中 剛・他:当科における聴神経腫瘍症例の神経耳科学的所見の検討.耳鼻 46:381-384,2000
9)小笠原真弓:自記オージオグラムJerger分類Ⅴ型の発現機序に関する臨床的実験研究.日耳鼻 91:1191-1201,1988
10)渡辺知織・他:当科における心因性難聴の検討.Audiol Jpn 47:157-162,2004
11)有田実織・他:小児心因性難聴症例の検討.耳鼻臨床 96:759-763,2003
12)Rintelmann WF, et al:Loudness tracking by normal hearers via Bekesy audiometer. J Speech Hear Res 7:79-93, 1964
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