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特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科の検査マニュアル―方法・結果とその解釈 Ⅱ.めまい検査
3.四肢平衡機能検査
著者: 將積日出夫1
所属機関: 1富山大学大学院医学薬学研究部(医学)耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.103 - P.108
文献購入ページに移動Ⅰ 四肢平衡機能検査とは
日常生活において,人間は起立し,歩行し,いろいろな運動を円滑に行うことができる。これは体のバランスがくずれないようにするための神経機構が備わっているからであり,前庭系,視覚系,深部知覚系という身体平衡にかかわるメカニズムが互いに深い関係を保ちながら,身体の平衡を維持している。したがって,これらのどこかに障害が起これば,身体の平衡を正常に保つことが困難となり,めまいや平衡障害が症状として現われてくる。めまい・平衡障害は,四肢身体の平衡失調という他覚的所見を呈し,四肢平衡機能検査により障害の程度,推移などを把握することが可能となる。本稿では,四肢平衡機能検査を,静的体平衡検査と動的体平衡検査に分け,検査の方法と判定基準,臨床的意義について概説する。
日常生活において,人間は起立し,歩行し,いろいろな運動を円滑に行うことができる。これは体のバランスがくずれないようにするための神経機構が備わっているからであり,前庭系,視覚系,深部知覚系という身体平衡にかかわるメカニズムが互いに深い関係を保ちながら,身体の平衡を維持している。したがって,これらのどこかに障害が起これば,身体の平衡を正常に保つことが困難となり,めまいや平衡障害が症状として現われてくる。めまい・平衡障害は,四肢身体の平衡失調という他覚的所見を呈し,四肢平衡機能検査により障害の程度,推移などを把握することが可能となる。本稿では,四肢平衡機能検査を,静的体平衡検査と動的体平衡検査に分け,検査の方法と判定基準,臨床的意義について概説する。
参考文献
1)福田 精:運動と平衡の反射生理.医学書院,東京,1957
2)安田宏一:書字検査の条件.耳喉 43:965-968,1971
3)野末道彦・他:めまいの初期診療―一般臨床医のためのポイント集.篠原出版,東京,1981
4)田口喜一郎:平衡障害者(福祉法)の認定―必須の検査と判定法.耳喉 58:859-862,1986
5)日本めまい平衡医学会編:「イラスト」めまいの検査(改訂第2版).診断と治療社,東京,2009
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