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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科82巻5号

2010年04月発行

文献概要

特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科の検査マニュアル―方法・結果とその解釈 Ⅱ.めまい検査

7.重心動揺検査

著者: 伊藤八次1

所属機関: 1岐阜大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉科学分野

ページ範囲:P.131 - P.135

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Ⅰ はじめに

 体平衡は身体動揺のセンサーである前庭,視覚,自己受容器からの入力情報が中枢で統合処理され,動揺を制御するように全身の骨格筋に出力され維持されている。これらの入力から出力までのいずれの部位の障害でも体平衡維持に異常が現れる。したがって,体平衡検査は身体の平衡機能を総合的に観察し評価できる最も基本的な平衡機能検査である。検査は簡便なものが多く,めまい・平衡障害のほぼ全例が対象となる。体平衡検査には静的検査と動的検査があり,静的・体平衡検査には直立検査(両脚直立,Mann,単脚直立),重心動揺検査,動的・体平衡検査には指示検査,書字検査,足踏み検査,歩行検査などがある。本稿では,重心動揺検査を取り上げ解説する。

参考文献

1)時田 喬:重心動揺検査.アニマ,東京,2006
2)伊藤八次・他:体平衡機能検査の意義.耳鼻咽喉科・頭頸部外科MOOK No 21:76-84,1992
3)今岡 薫・他:重心動揺検査における健常者データの集計.Equilibrium Res Suppl 12:1-84,1997
4)Mauritz KH, et al:Quantitative analysis of stance in late cortical cerebellar atrophy of the anterior lobe and other forms of cerebellar ataxia. Brain 102:461-482, 1979
5)森 充広・他:パーキンソン病の重心動揺―動揺パターンを中心に.Equilibrium Res 57:271-279,1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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