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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科82巻5号

2010年04月発行

特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科の検査マニュアル―方法・結果とその解釈

Ⅷ.ことばの検査

2.失語症の検査

著者: 益田慎1

所属機関: 1県立広島病院小児感覚器科

ページ範囲:P.273 - P.279

文献概要

Ⅰ はじめに

 失語症とは,すでに獲得した言語機能を文字通り『失う』病態である。言語機能を失う原因はさまざまであるが,頻度として高いのは脳血管障害による脳機能の部分的な喪失あるいは低下である1)

 これに対して幼小児期の言語獲得中に発症した失語症は,言語獲得後の成人期に発症した失語症と比較して複雑な経過をたどることが多く,小児失語症として別の疾患として扱うほうが適切である。本稿では小児失語症については言及しない。

 以下にまず診察手順に従って失語症の検査を列挙する。

参考文献

1)長谷川恒雄・他:失語症全国実態調査報告.失語症研究 6:998-1007,1986
2)渡邉 修・他:失語症者の復職について.リハ医学 37:517-522,2000
3)綿森淑子:高次神経機能の評価.その1.失語.総合リハ 10:771-776,1982
4)沖田啓子:失語症患者のリハビリテーション.臨牀看護 34:317-325,2008
5)山口武典・他:失語症への取り組み.脳と循環 7:261-272,2002
6)榎戸秀昭:超皮質性運動失語.精神医学 27:671-677,1985
7)Benson DF:意思伝達障害の神経学.思考の神経心理学,橋本篤孝・他(訳),金芳堂,京都,1996,pp145-179
8)海野聡子・他:失語症の画像診断.J Clin Rehabil 17:20-25,2008
9)田川皓一:失語症の画像診断.高次脳機能研究 27:1-10,2007
10)北條 敬・他:失語症の改善について(第2報).脳神経 37:973-978,1985
11)杉村美佳・他:MCIの抽出に用いられる記憶検査と局所脳血流の関係.老年精医誌 18:1113-1122,2007
12)小嶋知幸:発語失行の用語・症状・訓練に関する諸問題―文献学的考察から症例に基づく考察へ.音声言語医学 45:293-299,2004
13)吉畑博代・他:失語症の評価.総合リハ 24:337-343,1996
14)緒方敦子・他:言語と神経機能局在.リハビリテーションMOOK 12:1-6,2006
15)大槻美佳:言語機能の局在地図.高次脳機能研究 27:231-243,2007
16)前島伸一郎・他:失語症非訓練例の回復について.リハ医学 29:123-130,1992
17)大隈秀信:障害者自立支援法・障害程度区分認定医師意見書.③身体障害―脳卒中,失語症.J Clin Rehabil 18:353-358,2009
18)下村辰雄:認知症の記憶・言語障害へのケア.J Clin Rehabil 18:220-228,2009
19)加我君孝:身体障害者福祉法と公的文書の作成―音声・言語障害.JOHNS 19:145-149,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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