文献詳細
原著
ハーモニック®を用いた頭頸部手術
著者: 酒井昭博1 大上研二1 戎本浩史1 杉本良介1 槙大輔1 厚見拓1 飯田政弘1
所属機関: 1東海大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部腫瘍センター
ページ範囲:P.619 - P.622
文献概要
ハーモニック®〔Ethicon Endo-Surgery, USA,(以下,ハーモニックと略す)〕は内視鏡下外科手術で広く用いられている超音波凝固切開装置である。超音波エネルギーを利用した手術機器で,凝固切開能力に優れ,電気メスに比べて組織の熱損傷が少なく止血効果に優れる利点をもつ1)。近年,ブレードの改良とともに頭頸部手術への応用も可能となり,その有用性についての報告も散見されるようになってきた2~5)。当施設では2008年よりハーモニックを導入して頭頸部手術(頸部郭清,甲状腺,耳下腺,顎下腺など)を行っている。今回われわれはハーモニックの有用性と安全性を明らかにするために,ハーモニック導入前後の手術関連因子に対する影響について従来法と比較し検討を行ったので報告する。
参考文献
掲載誌情報