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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科83巻1号

2011年01月発行

文献概要

目でみる耳鼻咽喉科

悪性黒色腫が疑われて紹介されたTornwaldt囊胞症例

著者: 春田友佳1 井口広義1 山口友紀1 山根英雄1

所属機関: 1大阪市立大学大学院医学研究科耳鼻咽喉病態学

ページ範囲:P.6 - P.8

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Ⅰ.はじめに

 Tornwaldt囊胞は,胎生期の遺残物である咽頭囊の開口部が閉鎖して生じる囊胞で,上咽頭後壁正中部に表面平滑で灰白色ないし黄白色の隆起性病変として存在する。典型例では内視鏡検査のみにて推測が可能であるが,時に悪性腫瘍との鑑別が必要となる。今回われわれは,その色調が黒色ゆえに悪性黒色腫の可能性も疑われて紹介されたTornwaldt囊胞症例を経験したので呈示する。

参考文献

1)Ikushima I, et al:MR imaging of Tornwaldt's cysts. Am J Roentgenol 172:1663-1665, 1999
2)福山つや子・他:Tornwaldt氏病例.耳鼻臨床 85:55-59,1992
3)宮原 裕・他:臨床に役立つ発生学Tornwaldt病.JOHNS 10:1667-1671,1994
4)栗原秀雄・他:Tornwaldt病の1例.耳喉頭頸 63:777-779,1991
5)岩井 大・他:摘出術が施行されたトーンワルト病の1例.耳鼻 40:539-542,1994

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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