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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科83巻10号

2011年09月発行

文献概要

原著

両側耳下腺・涙腺腫脹で発症したサルコイドーシスの1例

著者: 高橋秀行1 千代田朋子2 室井昌彦3

所属機関: 1前橋赤十字病院耳鼻咽喉科 2群馬大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学 3館林厚生病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.777 - P.780

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Ⅰ はじめに

 サルコイドーシスは原因不明の類上皮細胞肉芽腫性疾患であり,全身の多臓器に出現する。ぶどう膜炎,耳下腺腫脹,顔面神経麻痺の3徴候に微熱を伴うHeerfordt症候群はサルコイドーシスの一亜型として知られている。今回われわれは,両側耳下腺・涙腺の腫脹(いわゆるミクリッツ徴候)で発症し,ぶどう膜炎と顔面神経麻痺を伴ったサルコイドーシスの1例を経験したので報告する。

参考文献

1)今井隆之・他:サルコイドーシスを基礎疾患としたミクリッツ症候群の1例.日耳鼻 112:25-28,2009
2)James DG, et al:Parotid gland sarcoidosis. Vasc Diffuse Lung Dis 17:27-32, 2000
3)津田富康:サルコイドーシスの診断基準と診断の手引き―2006.日本サルコイドーシス会誌 27:89-102,2007
4)Heerfordt CF:Uber eine“Febris uveoparotidea subchronica”, an der Glandula parotis und der Uvea des Auges lokalisiert und hauftig mit Paresen cerebrospinaler Nerven kompliziert. Arch Ophthalmol 70:254-273, 1909
5)Bruins-Slot, et al:Die Besnier Boeck(Schaumann)Krankheit und die Uveoparotitis(Heerfordt). Acta Med Scand 94:74-97, 1938
6)高橋典明・他:Heerfordt症候群.日本臨床 60:1822-1826,2002
7)作田 学:神経サルコイドーシス.日本臨床 52:182-186,1994
8)山口文夫・他:Heerfordt症候群の3症例.日本胸部臨床 50:931-935,1991
9)日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会・他:サルコイドーシス治療に関する見解-2003.日呼吸会誌 41:150-159,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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