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特集 知っておきたい皮膚科の知識―専門医の診方・治し方
ベーチェット病
著者: 永井弥生1
所属機関: 1群馬大学大学院医学系研究科皮膚科学
ページ範囲:P.915 - P.918
文献購入ページに移動Ⅰ.はじめに
ベーチェット病は口腔粘膜のアフタ性潰瘍,皮膚症状,眼症状,外陰部潰瘍の4つを主症状とする疾患である。特異的所見に乏しく,その診断には臨床所見が重要である。通常のアフタ性潰瘍よりもやや大型の口内炎,疼痛を伴い深く境界鮮明な外陰部潰瘍などは診断に有用な皮疹であるほか,皮膚病変としては結節性紅斑や血栓性静脈炎,痤瘡・毛包炎様皮疹がみられる。眼病変や特殊型の重篤病変に注意して治療を選択する必要がある。
ベーチェット病は口腔粘膜のアフタ性潰瘍,皮膚症状,眼症状,外陰部潰瘍の4つを主症状とする疾患である。特異的所見に乏しく,その診断には臨床所見が重要である。通常のアフタ性潰瘍よりもやや大型の口内炎,疼痛を伴い深く境界鮮明な外陰部潰瘍などは診断に有用な皮疹であるほか,皮膚病変としては結節性紅斑や血栓性静脈炎,痤瘡・毛包炎様皮疹がみられる。眼病変や特殊型の重篤病変に注意して治療を選択する必要がある。
参考文献
1)溝口昌子:Behçet病.最新皮膚科学大系9,玉置邦彦・他(編),中山書店,東京,2004,pp221-232
2)水島 裕・他:1987年度診断基準と治療の手引き.最新医学 43:382-391,1998
3)International Study Group for Behçet's disease. Criteria for diagnosis of Behçet's disease. Lancet 335:1078-1080, 1990
4)沼賀二郎・他:Behçet病の眼症状.医学のあゆみ 164:13-16,1993
5)Fijikawa S, et al:A Behçet' disease in children:a nationwide retrospectivesurvey in Japan. Acta Paediatr Jpn 39:285-289, 1997
6)稲葉午朗・他:神経ベーチェット病.最新医学 43:321-327,1988
7)川上民裕:Behçet'病/Sweet病/壊疽性膿皮症.MB Derma 176:80-85,2011
8)溝口昌子:ベーチェット病とスウィート病はどこが違うか? 皮膚科診療プラクティス 10 治療にてこずる皮膚疾患.橋本公二・他(編).文光堂,東京,2000,p193
9)廣畑俊成:抗TNF-α抗体とBehçet'病.医学のあゆみ 234:593-597,2010
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