文献詳細
文献概要
原著
上顎洞原発と考えられた小細胞癌の1例
著者: 深谷和正1 川﨑泰士2
所属機関: 1東松山市立市民病院耳鼻咽喉科 2静岡市立清水病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.237 - P.240
文献購入ページに移動Ⅰ はじめに
鼻・副鼻腔発生の小細胞癌は比較的稀な腫瘍である。症例数が少ないため,治療法が確立されておらず,原発性か転移性かの判別が困難なことが多い。今回,われわれは上顎洞原発と考えられた小細胞癌の1症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。
鼻・副鼻腔発生の小細胞癌は比較的稀な腫瘍である。症例数が少ないため,治療法が確立されておらず,原発性か転移性かの判別が困難なことが多い。今回,われわれは上顎洞原発と考えられた小細胞癌の1症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。
参考文献
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