文献詳細
文献概要
特集 耳鼻咽喉科感染症の完全マスター Ⅱ.病原体をマスターする 1.細菌・原虫感染症
5)モラクセラ・カタラーリス
著者: 福田宏治1 佐藤宏昭1
所属機関: 1岩手医科大学耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.91 - P.95
文献購入ページに移動Ⅰ はじめに
モラクセラ・カタラーリスは鼻咽腔細菌叢の常在菌であるが,宿主の状態により,慢性下気道感染症や乳幼児の中耳炎,副鼻腔炎の起炎菌となる。
近年,モラクセラ・カタラーリスは呼吸器と耳鼻咽喉科領域の感染症の3大起炎菌の一つとして注目されている。本稿では,主に耳鼻咽喉科領域のモラクセラ・カタラーリス感染症の臨床像について述べたい。
モラクセラ・カタラーリスは鼻咽腔細菌叢の常在菌であるが,宿主の状態により,慢性下気道感染症や乳幼児の中耳炎,副鼻腔炎の起炎菌となる。
近年,モラクセラ・カタラーリスは呼吸器と耳鼻咽喉科領域の感染症の3大起炎菌の一つとして注目されている。本稿では,主に耳鼻咽喉科領域のモラクセラ・カタラーリス感染症の臨床像について述べたい。
参考文献
1)宍戸春美・他:図説病原微生物ブランハメル・カタラーリス(モラクセラ・カタラーリス).感染と抗菌薬 1:2-3,1998
2)山中 昇:変貌する急性感染症と新治療戦略.第104回日本耳鼻咽喉科学会総会宿題報告モノグラフ.和歌山県立医科大学耳鼻咽喉科学教室.和歌山,2003,pp34-41
3)保富宗城・他:上咽頭細菌叢のダイナミズム.口咽科 23:59-63,2010
4)成相昭吉:感染症 モラクセラ・カタラーリス感染症.小児内科 40(増刊):1013-1016,2008
5)谷田憲俊:Ⅵ細菌感染症,モラクセラ・カタラーリス感染症,感染症学改訂第4版.診断と治療社,東京,2009,pp276-277
6)山中 昇:変貌する急性感染症と新治療戦略.第104回日本耳鼻咽喉科学会総会宿題報告モノグラフ.和歌山県立医科大学耳鼻咽喉科学教室.和歌山,2003,pp78-95
7)永武 毅:感染症呼吸器疾患 細菌感染症 モラクセラ・カタラーリス肺炎.日本臨床 別冊呼吸器症候群Ⅰ:51-54,2008
感染症の臨床と対策.臨成人病 24:2192-2197,1994
9)力富直人・他:モラクセラ・カタラーリスの細胞付着.化療の領域 7:679-686,1991
adherence to oropharyngeal cells and seasonal incidence of lower respiratory tract infections. J Exp Med 153:111-121, 1987
11)力富直人・他:ブランハメル・カタラーリスの咽頭上皮細胞付着に関する研究.日胸疾会誌 24:635-638,1986
12)西村忠郎・他:第3回耳鼻咽喉科領域感染症臨床分離菌全国サーベイランス結果報告.日耳鼻感染症会誌 22:12-23,2004
13)鈴木賢二・他:第4回耳鼻咽喉科領域感染症臨床分離菌全国サーベイランス結果報告.日耳鼻感染症会誌 26:15-26,2009
14)保富宗城・他:EBMに基づいた上気道における感染症対策―急性中耳炎.日耳鼻感染症会誌 21:233-236,2003
15)山中 昇・他:小児中耳炎のマネージメント.医薬ジャーナル社,大阪,2006,pp49-50
16)山中 昇・他:急性鼻副鼻腔炎診療ガイドライン2010年版.日鼻誌 49:143-247,2010
17)ICD Westendorp, et al:Moraxella Catarrhalis sepsis in a patient with juvenile spinal muscle atrophy. Neth J Med 63:227-229, 2005
18)永武 毅:モラキセラ(ブランハメル)・カタラーリス感染症.日臨 61:344-351,2003
19)工藤翔二:成人市中肺炎診療ガイドライン.日本呼吸器学会呼吸器感染症に関するガイドライン作成委員会・工藤翔二(編).杏林舎,東京,2007,pp44-50
20)喜多村健・他:小児急性中耳炎診療ガイドライン2009年版.小児急性中耳炎診療ガイドライン作成委員会.金原出版,東京,2009,pp30-34
21)喜多村健・他:小児急性中耳炎診療ガイドライン2009年版.小児急性中耳炎診療ガイドライン作成委員会.金原出版,東京,2009,pp54-55
22)高橋 辰・他:中耳炎・副鼻腔炎.小児診療 63:1960-1963,2000
掲載誌情報