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雑誌目次

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科83巻9号

2011年08月発行

雑誌目次

特集 こんなときどうする?―耳科手術編

アブミ骨が見つからない!?

著者: 土井勝美

ページ範囲:P.635 - P.638

Ⅰ.はじめに

 中耳手術に際して,アブミ骨が容易にみつからないことはそれほど稀ではない。肉芽組織中や真珠腫母膜中にアブミ骨が埋没して見つからない場合,高度の病変によりアブミ骨の上部構造が融解・消失した場合には,アブミ骨を同定することはしばしば困難となる。前者では,ていねいな病変の剝離・清掃により最終的にはアブミ骨を同定することが可能である。一方で,後者では,鼓索神経,外側半規管隆起と顔面神経管,鼓膜帳筋腱とサジ状突起,アブミ骨筋腱と錐体突起,鼓室岬角や蝸牛窓窩,顔面神経窩や鼓室洞など,中耳内のランドマーク1)を同定しながらアブミ骨底板の確認を行うが,しばしば難渋することになる。

 中耳奇形の症例でも,奇形の重症度により,ツチ骨-キヌタ骨関節の離断に加えてアブミ骨の上部構造が欠損している場合,前庭窓が完全に骨性閉鎖している場合など,さまざまなバリエーションが存在し,アブミ骨の探索には苦労する2)。特に,中耳奇形に内耳奇形や外耳奇形を合併している最重症例では,本来ランドマークとなるはずの上述の構造物にも位置異常や形態異常が存在するとアブミ骨の同定はきわめて困難となる。

 良好な聴力改善を得るためには,アブミ骨の同定と,その状態に応じた適切な伝音系再建が不可欠である3)。中耳手術に際してアブミ骨が見つからない場合を想定して,そのときの対応と注意点について概説する。

Floating Footplateか!?

著者: 植田広海 ,   内田育恵 ,   岸本真由子

ページ範囲:P.639 - P.642

Ⅰ.概説

 アブミ骨手術時には,アブミ骨可動術を除いて基本的にアブミ骨底板に穴をあけるか全摘する必要がある。その処理の際にアブミ骨底板の全周で卵円窓との固着がはずれて,底板が前庭のなかに落ちてしまい,外リンパの液面に浮いてしまうことがある。この状態をfloating footplate(図1)と呼ぶ1)。アブミ骨手術には,stapedectomy(アブミ骨摘出術),stapedotomy(アブミ骨底開窓術),stapes mobilization(アブミ骨可動術),vestibulotomy(前庭開窓術)がある2)が,一般的に行われるのはstapedotomyである。一般的なstapedotomyの手術手順を図2に示す。Floating footplateは,②の上部構造摘出時か③の底板に開窓する際に起こるとされる3)。Floating footplateの形成は顔面神経水平部下垂による卵円窓の狭小化とともにアブミ骨手術時の際に認めやすいやっかいな問題点である4)。Floating footplateが起こりやすい例は,アブミ骨底板のみが耳硬化症病変に侵され肥厚するいわゆる「ビスケット型」5)といわれるが日本人には少ない。また,CTにて異常所見のない例が有意に起こりやすいとの報告4)があり,日本人は異常所見の少ない例すなわち卵円窓との固着が軽度の例が多くfloating footplateを生じやすいといえる。Floating footplateが問題になるのは,いったんfloating footplateになるとそのfloating footplateを摘出しstapedectomyを目指さざるを得ないが摘出が困難である点と,無理に摘出すると不可逆的な内耳障害を生じて聴力改善手術が目的であるのに高度の感音難聴あるいは持続性のめまいを残す可能性が高い点である。そのため,floating footplateになった場合は細心の注意を払って処置する必要がある。また,floating footplateにならないための手術法の工夫も必要である。以下にfloating footplateになった場合の処置法およびfloating footplateを予防するための手術法について述べる。

アブミ骨手術,人工内耳埋め込み術で内耳開窓をした途端,突然透明な液が流出! Gusher!?どうしたらいい?

著者: 中川尚志

ページ範囲:P.643 - P.645

Ⅰ.Gusherについて

 アブミ骨手術や人工内耳埋め込み術で内耳を開窓したときに脳脊髄液が流出してくることがあり,gusherと呼ばれている。内耳の外リンパは蝸牛小管を介してくも膜下腔と交通している。脳脊髄液は70~180 mmH2Oの髄液圧を有している。しかし,くも膜下腔と蝸牛をつなぐ蝸牛小管は細いため,髄液圧を外リンパ腔に直接伝えるには抵抗が高い。このため,内耳の外リンパ腔の圧は低く保たれており,内耳開窓によって脳脊髄液が流出することはない。Gusherはくも膜下腔と外リンパとが広く交通しているために生じる。外リンパはわずかの容積しかないので,gusherで流出してくる液体はほとんど脳脊髄液である。

 外リンパ腔への脳脊髄液の交通路としては,当初,拡大した蝸牛小管が想定された。Farriorら1)は蝸牛小管を閉塞させることにより,外リンパ液の流出を停止させた症例を示し,蝸牛小管からの交通がgusherの原因であったと説明している。しかし,SchuknechtとReisser2)は彼らの有する側頭骨標本の中で最も太い蝸牛小管でも径が0.2mmしかなかったと述べており,拡大した蝸牛小管がgusherの原因であることを否定した。Schuknecht3)は内耳道底の骨欠損がgusherの原因であると考え,彼の著書で内耳道底と蝸牛の間に広く開存する骨欠損を有する側頭骨標本を列挙している。また,側頭骨高解像度CTが撮影されるようになり,内耳道の拡張,内耳形態異常に内耳道底の欠損が伴っている症例が報告されている。現状においては内耳道底の骨欠損がくも膜下腔から蝸牛への脳脊髄液の交通路となり,gusherが生じるとの説が有力である(図1)。

側頭骨天蓋硬膜から髄液が漏れた!?

著者: 井上泰宏

ページ範囲:P.647 - P.651

Ⅰ.概説

 耳科手術で起こしたくない副損傷としては,顔面神経の損傷による顔面麻痺,半規管や内耳窓の損傷に伴う内耳障害(めまい,耳鳴り,感音難聴)が代表的なものと考えられるが,骨削開の途中で天蓋から髄液が出るという状況も稀に生じることがある。これには,①全く予想外に天蓋を損傷してしまった,いわゆる過失によって生じた場合と,②術前の画像検査などで既に天蓋の破壊が明らかにわかっており,手術操作によって硬膜が損傷し髄液が漏出する可能性があることをあらかじめ覚悟している状態で生じた場合の2つのパターンがあると考えられる。どちらも起きてほしくない事態ではあるが,パニックに陥るのは当然ながら過失によって生じたときであろう。頭蓋底手術に慣れているような術者であっても,耳科手術で髄液が流れ出てくるのは目にしたくないだろうし,ましてや,経験の浅い術者(副損傷を生じる術者のほとんどがそうだと思われる)にとっては一大事であり,頭の中が真っ白になってもおかしくはない状況である。しかしながら,起こしてしまったものについては仕方がないので(後で十分反省する必要はあるが),その状況をいかに修復するかを,まずは落ち着いて考えるのが先決である。助手がいない手術の場合には,とりあえず手術室にほかの(落ち着いて判断ができる自分以外の)医師にきてもらい,意見を求めることも重要であると思われる。

 さて,不幸にして「側頭骨天蓋硬膜から髄液が漏れた」場合,その対処法を決める際に考慮するべき点としては,①全身状態(血圧や呼吸)の変化,②損傷された硬膜の欠損部の大きさ,③損傷の深さ(クモ膜や側頭葉の損傷の程度),④手術部位の感染の有無(真珠腫の手術中などに生じたのか,感染のない腫瘍の手術中に生じたのか),⑤術前の聴力(中耳腔,もしくは耳管鼓室孔に髄液流出を止めるため脂肪などを充塡すれば,伝音難聴を生じる),⑥術後の経過観察の容易さ(遠方からの患者の場合,退院後の経過観察や急変時の対応に困ることがある)などが挙げられる。以下に,それぞれ想定される状態への対処法を述べる。

半規管が開いてしまった!?

著者: 比野平恭之

ページ範囲:P.653 - P.656

Ⅰ.はじめに

 手術による半規管損傷には2つの場合が想定できる。多くは真珠腫の手術において予期された半規管瘻孔の処理中に誤って膜迷路を開放してしまった場合であり,もう一方は稀ではあるが,乳突削開中に誤ってバーで半規管を損傷した場合である。前者についてはその対処法として多くの報告があるが,後者の報告は少なく教科書においても簡便な記載がなされているのみである。

 本稿では全く予期できなかった手術合併症として,乳突削開中に誤ってバーで半規管を損傷した場合の対処法について対応と処理法を解説する。

顔面神経が傷ついた!?

著者: 高木太郎 ,   羽藤直人

ページ範囲:P.657 - P.661

Ⅰ.概説

 耳科手術における顔面神経損傷は,患者と術者の双方にとって最も遭遇したくない合併症の一つである。術前に患者からインフォームド・コンセントを得ていても,実際に顔面神経麻痺が起こればその精神的ダメージは大きい。特に後遺症が残れば深刻なQOLの低下が生涯持続するため,細心の注意を払って手術に臨まなければならない。顔面神経損傷に対する備えとしては,その対応よりも顔面神経走行の解剖学的な知識と,術中の顔面神経モニタリングによる確認が重要である。そこで本稿では,まず顔面神経損傷を避けるための方策について解説する。しかし,残念ながら経験豊富な術者であっても,ちょっとした不注意やオリエンテーションの誤りにより顔面神経を損傷する可能性は常にある。損傷が生じやすいのは,神経の同定が困難な場合や,神経に解剖学的問題がある場合が多い。例えば,乳突蜂巣の発育抑制,高度の真珠腫もしくは肉芽病変,易出血例,再手術例,外耳道閉鎖症,顔面神経管の骨欠損,神経の走行異常などでは,十分な注意が必要である。顔面神経の損傷はバーやピックによる擦過や圧迫,伸展,挫滅,切断が一般的である。しかし,電気メス,バイポーラによる熱傷や局所麻酔による一過性の麻痺などもある。本稿の後半では,耳科手術時にやむなく顔面神経を損傷した際に考慮すべきことや,最適な対応の選択法について述べる。

人工内耳の電極が入らない!?

著者: 岩崎聡

ページ範囲:P.663 - P.667

Ⅰ.人工内耳のシステムと一般的な電極挿入方法

 人工内耳は高度感音難聴または聾により十分な聞き取りができない人の聴覚獲得のための治療法であり,近年目覚ましい普及を遂げている。Houseらが1961年初めて単電極型の人工内耳手術を行ってから,1978年にClarkらにより多電極型の人工内耳手術が行われ,現在に至っている。わが国においては,1980年に神尾が単電極型を,1985年に舩坂が多電極型の人工内耳手術を行い,1994年に保険適応された1)。人工内耳は半埋め込み型であり,マイクロホン,音声解析装置,電池,体内への送信装置からなるスピーチプロセッサーと呼ばれる体外部とアンテナ,信号解析・送信装置,電極からなる体内部の装置で構成されている。わが国ではメドエル社(オーストリア),コクレア社(オーストラリア),バイオニクス社(アメリカ)の3社の人工内耳が認可されている。

 電極のチャンネル数,電極の長さは機種により異なるが,基部から先端に向かって高音から低音に周波数の配列があり,複数の電極を同時に刺激することで蝸牛を刺激している。電極の刺激方法には双極刺激法と単極刺激法とがある。前者は隣り合う蝸牛内電極間で刺激する方法で,後者は蝸牛内電極と蝸牛外に設置された不活電極間で刺激する方法である。現在は3社とも後者の単極刺激法が使用されている。入力された音情報を電気信号に変換する方式をコード化法と呼び,基本的には2つの処理方法がある。1つは分解能重視型で,音声波形をより忠実に再現できる特徴があり,もう1つは周波数情報重視型で,周波数情報を細かく伝える特徴がある2)

目でみる耳鼻咽喉科

耳下腺に発生した脱分化型上皮筋上皮癌の1例

著者: 関伸彦 ,   山﨑徳和 ,   坪田大 ,   野村一顕 ,   氷見徹夫

ページ範囲:P.630 - P.633

Ⅰ.はじめに

 唾液腺腫瘍における脱分化とは,既存の低悪性癌から二次的に高悪性成分を生じる現象であり,1988年の腺房細胞癌における報告1)が最初とされる。今回われわれは,上皮筋上皮癌由来の脱分化癌と考えられた症例を経験したので,ここに報告する。

原著

MRSA悪性外耳道炎症例

著者: 中西啓 ,   水田邦博 ,   大和谷崇 ,   高橋吾郎 ,   峯田周幸

ページ範囲:P.669 - P.674

Ⅰ はじめに

 悪性外耳道炎は,外耳道の細菌感染が軟部組織や骨・軟骨に壊死性・破壊性に進展し,側頭骨の骨髄炎を引き起こし,時に致命的となる疾患である。本疾患は,高齢の糖尿病患者に多く,患者は頑固な耳痛と耳漏を伴い,起炎菌のほとんどが緑膿菌である。近年,緑膿菌に有効な抗菌薬の発達により死亡率が減少するとともに,多くの症例が保存的治療により治癒に至ることが報告されている1)。一方,悪性外耳道炎は緑膿菌以外の起炎菌によって発症することもあるが,症例数が少ないため,その実態は不明な部分が多い。今回,われわれは耳漏よりメチシリン耐性ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcus aureus:MRSA)が検出され起炎菌と考えられた悪性外耳道炎症例を経験したので,文献的考察とともに報告する。

軟口蓋悪性筋上皮腫の1例

著者: 木田渉 ,   中屋宗雄 ,   渡辺健太 ,   大貫裕香 ,   阿部和也

ページ範囲:P.675 - P.678

Ⅰ はじめに

 軟口蓋にできる唾液腺腫瘍のうち,悪性筋上皮腫は非常に稀であり,わが国での症例報告も数少ない。我々は軟口蓋悪性筋上皮腫の1症例を経験したので,若干の文献考察を含めて報告する。

咽頭から後頸傍椎部に刺入した木片異物小児例

著者: 森島亮 ,   金澤丈治 ,   今吉正一郎 ,   山際華子 ,   長友孝文 ,   石川浩太郎 ,   笹村佳美 ,   藤田晃史 ,   市村恵一

ページ範囲:P.679 - P.683

Ⅰ はじめに

 耳鼻咽喉科領域における外傷性異物は決して稀ではなく日常診療においてしばしば遭遇する疾患である。外傷性異物の診断では問診が極めて重要であり,詳細な病歴の聴取が異物の発見につながることが多い。しかしながら小児においては本人からの情報が得にくく周囲からの情報も正確とはいえない。このような場合,診断には画像所見が重要であるが,異物の種類や大きさによっては描出が難しく,特に,箸など木片異物はX線透過性であり診断が困難なことが多い。今回,われわれは病歴からは確証が得られなかったもののCTの詳細な検討により診断が可能で,外切開により摘出し得た菜箸による小児の頸部木片異物の症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。

口腔底脂肪腫の1例

著者: 小川裕介 ,   小川郁 ,   田代昌継 ,   馬場優

ページ範囲:P.685 - P.687

Ⅰ はじめに

 脂肪腫は成熟した脂肪細胞からなる非上皮性良性腫瘍で,全身各所に発生しうるが,口腔領域では比較的稀とされている。今回,われわれは口腔底に発生した脂肪腫の1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。

輪状軟骨との連続性を認めた頸部気管支原性囊胞例

著者: 松見文晶 ,   佐藤和則 ,   仲江川雄太 ,   大槻好史 ,   西條博之

ページ範囲:P.689 - P.693

Ⅰ はじめに

 気管支原性囊胞は胎生期の呼吸器管系の発生異常により生じるといわれる囊胞性疾患である。肺内や縦隔に好発するが,頸部発生例は稀である。今回われわれは,頸部に発生し病理組織学的に気管支原性囊胞と診断された小児の1例を経験したので報告する。

石灰沈着性頸長筋腱炎の3例

著者: 西田直哉 ,   森敏裕 ,   本吉和美 ,   森川朋子

ページ範囲:P.695 - P.699

Ⅰ はじめに

 石灰沈着性頸長筋腱炎は,頸長筋腱への石灰沈着による急性炎症であり,急激に頸部痛,嚥下痛,頸部の可動制限をきたすが,その予後は良好で,通常1,2週間で自然軽快する。しかし,症状,局所所見が類似する咽後膿瘍との鑑別がしばしば問題となる。今回われわれは石灰沈着性頸長筋腱炎の3例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。

心因性めまい症例に対するフルボキサミンの効果

著者: 千原康裕 ,   井上亜希 ,   藤本千里 ,   牛尾宗貴 ,   狩野章太郎 ,   菅澤恵子 ,   岩崎真一

ページ範囲:P.701 - P.706

Ⅰ はじめに

 めまい患者の多くで,心因的要因がその症状を修飾していることは,日常臨床において頻繁に経験する5,14)。身体平衡機能を司る前庭システムと精神間の相互作用が強いことはよく知られており,外部からの刺激や社会的背景による誘因が明らかで,また自覚的平衡障害と他覚的平衡障害の間に解離が認められることなどから,「心因性めまい」と診断できる症例もある。心因性めまいの頻度に関して,室伏10)は4.5%,矢野17)は8.3%,Brandtら1)は20%程度,加我7)は3割前後と報告しており,おおよそ5~30%の範囲で存在すると考えられる。

 近年,向精神薬として,選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)が,従来の三環系抗うつ薬に比して同等の臨床効果を有しながらも副作用が少なく安全性が高いため注目されている。心因性めまいは,精神疾患の一つとも考えられ,SSRIなどの新規向精神薬の効果が期待できるが,いまだ報告は少数である2)。われわれはうつ傾向の強い心因性めまい症例に対し,SSRIであるマレイン酸フルボキサミンを投与し,その効果を検討したので報告する。

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欧文目次

ページ範囲:P.624 - P.624

〔お知らせ〕The Asia Pacific Meeting of Vasculitis and ANCA Workshop―2012(アジア太平洋 血管炎・ANCA国際会議2012)

ページ範囲:P.674 - P.674

日 程:2012年3月28日(水)夕方~3月31日(土)

会 場:東京コンファレンスセンター(品川)

〔お知らせ〕第20回「内視鏡下鼻内手術の研修会」のお知らせ

ページ範囲:P.688 - P.688

 耳鼻咽喉科展望会では2012(平成24)年3月2日~4日の3日間,東京慈恵会医科大学解剖学講座の協力のもとに下記の予定で「内視鏡下鼻内手術の研修会」を開催いたします。研修会の趣旨は実地に即した手技とそのbasicならびにextendedな知識の修得です。Dissectionでは頭蓋底を含めた解剖の確認を行います。手術(6~7例)は,局麻および全麻下の慢性副鼻腔炎,鼻中隔彎曲症,副鼻腔囊胞などを予定しています。また,ナビゲーションサージェリー,パワードインストルメントによる手術供覧も予定しています。

 参加ご希望の方は下記の申込方法に従ってお申し込み下さい。

バックナンバーのご案内

ページ範囲:P.708 - P.708

読者アンケートのお願い

ページ範囲:P.710 - P.710

投稿規定

ページ範囲:P.712 - P.712

著作権譲渡同意書

ページ範囲:P.713 - P.713

あとがき

著者: 丹生健一

ページ範囲:P.714 - P.714

 なでしこジャパン(サッカー日本女子代表チーム)のワールドカップ優勝,凄かったですね! 大震災以来,重苦しい毎日が続いている日本に久々の朗報です。世界ランク1位の米国に2度もリードを許しながら,最後の瞬間まで自分たちの力を信じ戦い続けた姿に,思わず朝まで釘付けになりました。PK線前の円陣でみせた監督の笑顔は流石です。選手たちに安心と勇気を与えたことでしょう。涙のない優勝会見も印象的でした。「夢は信じ続ければ叶えられる」と選手たちはいいます。でもきっと本当は,「夢は信じ続けたものにしか叶えられない。そして努力をし続けてきた自分たちにとって優勝は当然だ」と心から信じて戦っていたのでしょう。何となく日常の仕事に埋没していく自分が恥ずかしくなりました。

 さて,今月号の特集は「こんなときどうする?」シリーズ第二弾「耳科手術編」です。耳科手術の第一線でご活躍の先生方に,鼓室形成術や乳突洞削開術,アブミ骨手術,人工内耳で遭遇する「まさかのとき」への対応法を解説していただきました。これから耳科手術を目指す方のみならず,ベテランの先生方にもきっとお役に立つはずです。

基本情報

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1316

印刷版ISSN 0914-3491

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