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原著
進行上咽頭癌による頸動脈洞症候群の1例
著者: 橘智靖1 中田道広2 小河原悠哉1 松山祐子1 阿部郁1 橘元見3 皆木正人4
所属機関: 1姫路赤十字病院耳鼻咽喉科 2中田耳鼻咽喉科 3姫路赤十字病院循環器内科 4広島市民病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.35 - P.38
文献購入ページに移動頸動脈洞症候群は,頸動脈洞反射の異常亢進により失神発作を生じる疾患である。頸動脈洞症候群の原因はさまざまであるが,頭頸部癌においては腫瘍もしくはリンパ節転移により頸動脈洞が刺激され,頸動脈洞反射を生じうる。原疾患の根治が難しい場合には,繰り返す失神発作によって患者のQOLは著しく低下する。今回われわれは,進行上咽頭癌による頸動脈洞症候群に対して恒久ペースメーカー植え込み術を施行し,症状の改善が得られた症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。
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