文献詳細
特集① 睡眠医学と耳鼻咽喉科
文献概要
Ⅰ はじめに
1997年の疫学調査によると男性の17.3%,女性の21.3%が不眠症であるといわれている1)。
不眠症の中でも,われわれ耳鼻咽喉科医が日常診療で診察する機会が多いのは,その一部である睡眠時無呼吸症候群であり,その中でも特に鼻閉,扁桃肥大,肥満などが原因となる閉塞性睡眠時無呼吸症候群である。
また,睡眠時無呼吸症候群の治療における耳鼻咽喉科医の役割は,扁桃摘出術や咽頭形成術などのような根治的手術あるいはCPAP導入目的の鼻閉改善手術などの外科的治療が主である。
しかし,今回のテーマは睡眠導入薬の使用法であり,実際に外科的治療を行う役割を担っている耳鼻咽喉科医にとって,睡眠導入薬はあまり好んで使用することのない薬であると思われるが,あえて今回は睡眠導入薬について,特に,不眠症のタイプ,睡眠導入薬の種類,どの薬剤が耳鼻咽喉科医にとって使用しやすいかなどについて述べる。
1997年の疫学調査によると男性の17.3%,女性の21.3%が不眠症であるといわれている1)。
不眠症の中でも,われわれ耳鼻咽喉科医が日常診療で診察する機会が多いのは,その一部である睡眠時無呼吸症候群であり,その中でも特に鼻閉,扁桃肥大,肥満などが原因となる閉塞性睡眠時無呼吸症候群である。
また,睡眠時無呼吸症候群の治療における耳鼻咽喉科医の役割は,扁桃摘出術や咽頭形成術などのような根治的手術あるいはCPAP導入目的の鼻閉改善手術などの外科的治療が主である。
しかし,今回のテーマは睡眠導入薬の使用法であり,実際に外科的治療を行う役割を担っている耳鼻咽喉科医にとって,睡眠導入薬はあまり好んで使用することのない薬であると思われるが,あえて今回は睡眠導入薬について,特に,不眠症のタイプ,睡眠導入薬の種類,どの薬剤が耳鼻咽喉科医にとって使用しやすいかなどについて述べる。
参考文献
1)粥川裕平:ベンゾジアゼピン系睡眠薬と非ベンゾジアゼピン系睡眠薬の有用性.Progress Medicine 30:853-860,2010
2)北村正樹・新薬ラメルテオン ロゼレム:メラトニン受容体を刺激する日本発の催眠剤.日経メディカルオンライン,2010
3)内山 真:睡眠障害の診断と治療.SRL宝函32:37-47,2011
4)稲見康司・他:高齢者の睡眠医療における薬物療法の功罪―依存と副作用について.Geriatric Medicine 48:791-794,2010
5)Berry RB, et al:Effect of zolpidem on the efficacy of continuous positive airway pressure as treatment for obstructive sleep apnea. Sleep 29:1052-1056, 2006
6)Kryger M, et al:Safety of ramelteon in individuals with mild to moderate obstructive sleep apnea. Sleep Breath 11:159-164, 2007
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