icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科84巻12号

2012年11月発行

文献概要

特集② 知っておきたい小児科の知識―専門医の診方・治し方

クループ症候群(仮性クループ)

著者: 堤裕幸1 要藤裕孝1

所属機関: 1札幌医科大学医学部小児科

ページ範囲:P.936 - P.938

文献購入ページに移動
Ⅰ 定義

 クループ症候群とは急性の喉頭狭窄により吸気性喘鳴や犬吠様(犬の吠えるような)咳嗽,嗄声,呼吸困難などを呈する疾患の総称である。このような上気道狭窄をきたす主な原因として表1のような疾患が知られている。感染性クループのほかに器質的(異物,外傷など)クループ,アレルギー性クループなどがある。このなかでは感染性クループがほとんどである。この感染性クループは,以前,喉頭ジフテリアによる「真性クループ」と,ほかの感染症による「仮性クループ」とに分けられていたが,DPTワクチンの普及により,わが国ではジフテリアがほぼ消滅したことから,現在ではクループといえば後者を指すようになった。

参考文献

1)原 真人:小児疾患診療のための病態生理 第4版,クループ症候群.小児内科40(増刊号):70-74,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?