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特集② 知っておきたい小児科の知識―専門医の診方・治し方
クループ症候群(仮性クループ)
著者: 堤裕幸1 要藤裕孝1
所属機関: 1札幌医科大学医学部小児科
ページ範囲:P.936 - P.938
文献購入ページに移動Ⅰ 定義
クループ症候群とは急性の喉頭狭窄により吸気性喘鳴や犬吠様(犬の吠えるような)咳嗽,嗄声,呼吸困難などを呈する疾患の総称である。このような上気道狭窄をきたす主な原因として表1のような疾患が知られている。感染性クループのほかに器質的(異物,外傷など)クループ,アレルギー性クループなどがある。このなかでは感染性クループがほとんどである。この感染性クループは,以前,喉頭ジフテリアによる「真性クループ」と,ほかの感染症による「仮性クループ」とに分けられていたが,DPTワクチンの普及により,わが国ではジフテリアがほぼ消滅したことから,現在ではクループといえば後者を指すようになった。
クループ症候群とは急性の喉頭狭窄により吸気性喘鳴や犬吠様(犬の吠えるような)咳嗽,嗄声,呼吸困難などを呈する疾患の総称である。このような上気道狭窄をきたす主な原因として表1のような疾患が知られている。感染性クループのほかに器質的(異物,外傷など)クループ,アレルギー性クループなどがある。このなかでは感染性クループがほとんどである。この感染性クループは,以前,喉頭ジフテリアによる「真性クループ」と,ほかの感染症による「仮性クループ」とに分けられていたが,DPTワクチンの普及により,わが国ではジフテリアがほぼ消滅したことから,現在ではクループといえば後者を指すようになった。
参考文献
1)原 真人:小児疾患診療のための病態生理 第4版,クループ症候群.小児内科40(増刊号):70-74,2008
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