文献詳細
原著
急性副鼻腔炎に対するLevofloxacin 1日1回500mg投与の治療効果
著者: 高木大1 中丸裕爾1 鈴木正宣1 福田諭1
所属機関: 1北海道大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野
ページ範囲:P.1021 - P.1026
文献概要
近年,耳鼻咽喉科および呼吸器科領域において耐性菌の増加が問題となっており,抗菌薬の選択肢が狭まりつつある1)。Levofloxacin(LVFX)は上気道および下気道感染症の主要原因菌に強い抗菌力を有し,わが国においても汎用されてきた。近年,いくつかの抗菌薬は,Pharmacokinetics-pharmacodynamics(PK-PD)理論に基づき,投与方法が見直されている1)。濃度依存性に殺菌作用を示すニューキノロン系抗菌薬は,1回の投与量を増やしCmaxを上昇させることが効果の増強や耐性菌の出現防止に有効とされており,LVFXは新用法として500mg 1日1回投与が承認された1)。
本研究の目的は急性副鼻腔炎に対するLVFX 500mg 1日1回投与の有効性,特に早期治療効果と日本人における安全性を検討することである。
参考文献
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