文献詳細
特集 最新の診療NAVI―日常診療必携
Ⅶ.炎症・感染症診療NAVI
文献概要
Ⅰ 疾患の概説
中耳炎は急性中耳炎,慢性中耳炎,滲出性中耳炎の3つに分類される。急性中耳炎および滲出性中耳炎は小児に発症することがほとんどであるため,他稿(こどもの中耳炎)に譲る。
慢性中耳炎は急性中耳炎に続発して慢性化したと考えられる単純穿孔性中耳炎(一般的に慢性中耳炎はこれを指す)と,小児期の反復する中耳炎が一因と考えられている真珠腫性中耳炎や癒着性中耳炎に分けられる。慢性中耳炎(単純穿孔性中耳炎)は最近では抗菌薬などの発達によりまれになったが,滲出性中耳炎の治療目的に挿入した換気チューブの抜去,あるいは脱落後に残存した穿孔を認める症例は増加している。
中耳炎は急性中耳炎,慢性中耳炎,滲出性中耳炎の3つに分類される。急性中耳炎および滲出性中耳炎は小児に発症することがほとんどであるため,他稿(こどもの中耳炎)に譲る。
慢性中耳炎は急性中耳炎に続発して慢性化したと考えられる単純穿孔性中耳炎(一般的に慢性中耳炎はこれを指す)と,小児期の反復する中耳炎が一因と考えられている真珠腫性中耳炎や癒着性中耳炎に分けられる。慢性中耳炎(単純穿孔性中耳炎)は最近では抗菌薬などの発達によりまれになったが,滲出性中耳炎の治療目的に挿入した換気チューブの抜去,あるいは脱落後に残存した穿孔を認める症例は増加している。
参考文献
1)小島博己・他:先天性真珠腫50例の検討.日耳鼻 106:856-865,2003
2)尾尻博也:10章側頭骨.頭頸部の臨床画像診断学,南江堂,東京,p478
3)森山 寛・他:後天性真珠腫の成因,鼓膜所見,病態.耳鼻咽喉科・頭頸部外科MOOK No16,金原出版,東京,1990,pp33-45
4)東野哲也・青柳 優・伊藤 吏・奥野妙子・小島博己・比野平恭之・松田圭二・三代康雄・山本 裕:日本耳科学会用語委員会報告 中耳真珠腫進展度分類(2010改訂案)
5)森山 寛・小島博己・志和成紀・田中康広・宮崎日出海・吉田隆一・谷口雄一郎:弛緩部型真珠腫に対する適切な術式選択の基準について.耳展 48:18-27,2005
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