icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科84巻5号

2012年04月発行

文献概要

特集 最新の診療NAVI―日常診療必携 Ⅷ.囊胞性疾患診療NAVI

3.ガマ腫・リンパ管腫

著者: 深瀬滋1

所属機関: 1耳鼻咽喉科・アレルギー科深瀬医院

ページ範囲:P.244 - P.248

文献購入ページに移動
Ⅰ 疾患の概説

 ガマ腫は舌下腺からの唾液漏出に伴う上皮をもたない偽囊胞である。リンパ管腫はその名称からは良性腫瘍ととらえられがちであるが,現在ではその本態はリンパ系の奇形(lymphatic malformations)と考えられるようになってきた。囊胞状リンパ管腫(大囊胞性),海綿状リンパ管腫(小囊胞性),混合型に分類される。海綿状リンパ管腫は他の脈管奇形(血管腫など)を合併することも稀ではなく,基本的に先天性である。

 本稿では,頸部囊胞として顎下型ガマ腫との鑑別が重要である囊胞状リンパ管腫について主に記載し,加えて顎下部の囊胞の鑑別では避けて通れない類皮囊胞についても触れる。

参考文献

1)Patel MR, et al:Oral and plunging ranulas:What is the most effective treatment? Laryngoscope 119:1501-1509, 2009
2)深瀬 滋:特集 診療所における工夫―私はこうしている―OK-432による硬化療法.耳喉頭頸 83:107-112,2011
3)Fukase S, et al:Treatment of Ranula with Intracystic Injection of the Streptococcal Preparation OK-432. Ann Otol Rhinol Laryngol 112:214-220, 2003
4)Parekh D, et al:Plunging ranula:a report of three cases and review of the literature. Br J Surg 74:307-309, 1987
5)荻田修平・他:リンパ管腫のOK-432局注療法による治療.小児外科 25:371-376,1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?