文献詳細
特集 最新の診療NAVI―日常診療必携
Ⅸ.腫瘍性疾患診療NAVI
文献概要
Ⅰ 疾患概説
口腔癌の頻度は,舌癌が約60%を占め,その他が,歯肉癌,口腔底癌,頰粘膜癌,硬口蓋癌,口唇癌の順となっている。扁平上皮癌が90%以上を占める。舌癌は舌縁に好発し,歯や義歯による慢性刺激が原因となることが多い。内側に傾いた下顎臼歯による舌癌は20~30歳代の若年者にもみられる。下歯肉癌では比較的高齢者に多いが,義歯の接触による発癌がよくみられる。喫煙,飲酒に最も関連するものは口腔底癌であり男性が約80%を占める。また口腔内の粘膜白板や扁平苔癬が長期経過で発癌することもある。実際には,口腔癌の多くは口腔不衛生,歯周病,飲酒,喫煙,3.w歯・義歯の物理的刺激などの因子が絡み合って発癌に至っていると考えられる1)。
口腔癌の頻度は,舌癌が約60%を占め,その他が,歯肉癌,口腔底癌,頰粘膜癌,硬口蓋癌,口唇癌の順となっている。扁平上皮癌が90%以上を占める。舌癌は舌縁に好発し,歯や義歯による慢性刺激が原因となることが多い。内側に傾いた下顎臼歯による舌癌は20~30歳代の若年者にもみられる。下歯肉癌では比較的高齢者に多いが,義歯の接触による発癌がよくみられる。喫煙,飲酒に最も関連するものは口腔底癌であり男性が約80%を占める。また口腔内の粘膜白板や扁平苔癬が長期経過で発癌することもある。実際には,口腔癌の多くは口腔不衛生,歯周病,飲酒,喫煙,3.w歯・義歯の物理的刺激などの因子が絡み合って発癌に至っていると考えられる1)。
参考文献
1)佐藤武男:発癌要因と疫学.頭頸部腫瘍21CLIENT,野村恭也・他(編).中山書店,東京,2000,pp17-29
2)日本頭頸部癌学会(編):頭頸部癌診療ガイドライン2009年度版.金原出版,東京,2009,pp 8-10
3)朝蔭孝宏・他:舌部分切除,その術式の選択―口内法による治療成績.頭頸部腫瘍 28:57-60,2002
4)鬼塚哲郎:口腔・咽頭腫瘍における他科との境界と連携.口咽科 20:215-218,2008
掲載誌情報