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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科85巻1号

2013年01月発行

特集 花粉症の治療―新たな展開

花粉症の漢方治療

著者: 田原英一1

所属機関: 1(株)麻生飯塚病院東洋医学センター漢方診療科

ページ範囲:P.36 - P.41

文献概要

POINT

●花粉症の急性期は滲出性であり,小青竜湯や越婢加朮湯のような麻黄剤がよく用いられる。

●亜急性期には浮腫性となり鼻閉が始まる時期となり,この際は葛根湯(加川芎辛夷)あるいは柴胡桂枝乾姜湯がしばしば用いられる。

●慢性期は増殖性の変化が加わり,柴胡剤(小柴胡湯加桔梗石膏など),駆瘀血剤(桂枝茯苓丸など)を併用するが,一部に冷えて新陳代謝が低下して治りにくくなった病態があり,麻黄附子細辛湯や茯苓四逆湯などが用いられる。

参考文献

1)今中政支・他:スギ花粉症に対する漢方薬併用療法の臨床効果.日東医誌60:611-616,2009
2)稲葉博司:局所・全身的な証を考慮したアレルギー性鼻炎の漢方治療.日鼻誌47:83-85,2008
3)田原英一:後鼻漏における小半夏加茯苓湯の有効性.日東医誌62:718-721,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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