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書評
基礎から学ぶ楽しい学会発表・論文執筆
著者: 川村孝1
所属機関: 1京都大学健康科学センター
ページ範囲:P.1005 - P.1005
文献購入ページに移動「楽しく,まじめで,人なつこい。そんな著者の人柄あふれる入門書」
前著に続いて楽しい本である。本文を補足する記述はすべて脚注もしくはコラムの形になっている。この付随的な記事がないページはほとんどなく,多いところではページの半分を超える。その分,本文は本筋のみで構成され,見出しの適切さもあって論旨は大変明快である。このような構成をとっているため,著者は安心して脱線ができるのである(著者の中村氏は名だたる鉄道マニアなので「脱線」という言葉は嫌うだろうが)。
楽しい本だが,内容は大まじめである。アカデミアの世界で求められる考え方のイロハから説き起こし,CONSORTやSTROBEなど国際的な指針,倫理問題や著作権にも言及している。さらにエディター経験を生かし,図表やスライドの作り方から一文の長さに至るまで,ほぼ余すところなく記載されている。学会発表や論文執筆の初学者は,本書を(もちろん脚注でなく本文を)ていねいに読み込んで実践すれば,かなりの水準に達することが期待できる。すでにある程度の経験をもっている方々には,弱点補強のよい指南書となろう。
前著に続いて楽しい本である。本文を補足する記述はすべて脚注もしくはコラムの形になっている。この付随的な記事がないページはほとんどなく,多いところではページの半分を超える。その分,本文は本筋のみで構成され,見出しの適切さもあって論旨は大変明快である。このような構成をとっているため,著者は安心して脱線ができるのである(著者の中村氏は名だたる鉄道マニアなので「脱線」という言葉は嫌うだろうが)。
楽しい本だが,内容は大まじめである。アカデミアの世界で求められる考え方のイロハから説き起こし,CONSORTやSTROBEなど国際的な指針,倫理問題や著作権にも言及している。さらにエディター経験を生かし,図表やスライドの作り方から一文の長さに至るまで,ほぼ余すところなく記載されている。学会発表や論文執筆の初学者は,本書を(もちろん脚注でなく本文を)ていねいに読み込んで実践すれば,かなりの水準に達することが期待できる。すでにある程度の経験をもっている方々には,弱点補強のよい指南書となろう。
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