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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科85巻12号

2013年11月発行

原著

自動釘打ち機による頸部釘損傷の1症例

著者: 平賀幸弘1 霜村真一1 黄淳一1 金井真理1

所属機関: 1山梨県立中央病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.1017 - P.1020

文献概要

はじめに

 近年,建築工法の変化や建築機器の効率化によって,強力でhandyな自動釘打ち機が開発され頻繁に用いられるようになったため,本機器による事故が増加している。その受傷原因のうち13%は自殺企図によるものであり,受傷部位は80%が頭蓋で,頸部の報告は1例のみであった1)

 今回われわれは,自殺企図にて自身の頸部に自動釘打ち機で釘を8本打ち込み,緊急手術により救命し,後遺症なく退院した1症例を経験したので報告する。

参考文献

1)Nathoo N, et al:Nail-gun injery of the cervical spine:simple technique for removal of a barbed nail. J Neurosurg Spine 15:60-63, 2011
2)伊澤和三・他:自動釘打ち機による頰粘膜部外傷の1例.口腔外科54:563-566,2008
3)川西昌浩・他:自動釘打機による後頭正中部穿通性脳損傷の1治験例.Jpn J Neurosurg 9:81-85,2000
4)Litvack ZN, et al:Self-inflicted nail-gun injury with 12 cranial penetrations and associated cerebral trauma. J Neurosurg 104:828-834, 2006
5)飯田文人・他:建築用ホッチキス(釘打機)による穿孔性眼外傷の2症例.臨眼49:1215-1218,1995
6)坂田純一・他:自動釘打ち器による穿通性心臓・肺損傷の1治験例.胸部外科56:169-171.2003
7)渋谷 肇・他:Nail-Gunによる穿通性脳損傷の1例.脳神経外科21:373-377,1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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