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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科85巻5号

2013年04月発行

文献概要

特集 急患・急変対応マニュアル―そのとき必要な処置と処方 Ⅳ 疾患ごとの救急処置法・処方 ■外傷

顎顔面・鼻骨骨折

著者: 寳地信介1 橋田光一1 武永芙美子1 三箇敏昭1 大淵豊明1 鈴木秀明1

所属機関: 1産業医科大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科

ページ範囲:P.144 - P.147

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Point

◆顎顔面・鼻骨骨折など顔面外傷の症例では,上気道閉塞,大出血,視力障害をきたした場合は緊急手術が必要であるが,通常は受傷後2週間以内の待機手術にて十分整復固定可能である。手術前の初期治療においては,創処置や止血処置を行い的確な診断ができればよい。

◆頭部,頸椎,胸部や腹部などの多発外傷が併存している可能性もあり,全身的検索を忘れてはならない。これらが疑われる症例では,早急に他科への診察依頼や高次医療施設への搬送などを検討する。

◆骨折の診断にはCT検査が必須であり,特に3DCTは,骨折線や転位の状態を立体的に把握するのに非常に有用である。

参考文献

1)坂部亜希子・他:上顎骨骨折.耳鼻咽喉科診療プラクティス13.耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域の外傷と異物,文光堂,東京,2004,pp118-123
2)鈴木秀明:下顎骨骨折.口腔咽頭の臨床,医学書院,東京,2009,pp198-199
3)Becker OJ:Nasal fractures. Arch Otolaryngol 48:344-361, 1948
4)渡辺尚彦:鼻骨骨折・鼻中隔骨折.JOHNS 25:1308-1312,2009
5)深見雅也:鼻骨骨折.耳喉頭頸69:60-69,1997
6)中井國博・他:外科医に必要な形成外科の知識 顔面外傷の診断と治療.外科治療85:338-345,2001
7)寳地信介・他:最新の診療NAVI 日常診療必携 外傷診療NAVI顎顔面・鼻骨骨折.耳喉頭頸84:169-174,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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