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特集 急患・急変対応マニュアル―そのとき必要な処置と処方 Ⅳ 疾患ごとの救急処置法・処方 ■外傷
顎顔面・鼻骨骨折
著者: 寳地信介1 橋田光一1 武永芙美子1 三箇敏昭1 大淵豊明1 鈴木秀明1
所属機関: 1産業医科大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科
ページ範囲:P.144 - P.147
文献購入ページに移動◆顎顔面・鼻骨骨折など顔面外傷の症例では,上気道閉塞,大出血,視力障害をきたした場合は緊急手術が必要であるが,通常は受傷後2週間以内の待機手術にて十分整復固定可能である。手術前の初期治療においては,創処置や止血処置を行い的確な診断ができればよい。
◆頭部,頸椎,胸部や腹部などの多発外傷が併存している可能性もあり,全身的検索を忘れてはならない。これらが疑われる症例では,早急に他科への診察依頼や高次医療施設への搬送などを検討する。
◆骨折の診断にはCT検査が必須であり,特に3DCTは,骨折線や転位の状態を立体的に把握するのに非常に有用である。
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