耳鼻咽喉科・頭頸部外科85巻8号

2013年07月発行

特集② 知っておきたい呼吸器疾患―専門医の診方・治し方

慢性閉塞性肺疾患（COPD）

著者： 松元幸一郎¹

所属機関： ¹九州大学大学院医学研究院附属胸部疾患研究施設

ページ範囲：P.606 - P.611

文献概要

POINT

●診断には気管支拡張薬吸入後のスパイロメトリーが必要である。

●体動時呼吸困難は気流閉塞によるエアートラッピングによって生じる。

●重症度は気流閉塞の程度や呼吸困難の程度などから総合的に判定する。

●安定期の治療の主役は長時間作用型気管支拡張薬の吸入療法である。

●重症例では耳鼻咽喉科・頭頸部外科手術の周術期に配慮が必要である。

参考文献

1）日本呼吸器学会COPDガイドライン第4版作成委員会：COPD（慢性閉塞性肺疾患）診断と治療のためのガイドライン第4版．メディカルレビュー社，東京，2013，pp2-5

2）Fukuchi Y, et al：COPD in Japan：the Nippon COPD Epidemiology study. Respirology 9：458-465, 2004

3）Martinez FJ, et al：Development and initial validation of a self-scored COPD Population Screener Questionnaire（COPD-PS）. COPD 5：85-95, 2008