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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科85巻9号

2013年08月発行

原著

耳下腺腫瘍における穿刺吸引細胞診の臨床統計的検討

著者: 平賀幸弘1 黄淳一1 霜村真一1 小山敏雄2

所属機関: 1山梨県立中央病院耳鼻咽喉科 2山梨県立中央病院病理診断科

ページ範囲:P.729 - P.733

文献概要

はじめに

 穿刺吸引細胞診(fine-needle aspiration cytology:FNAC)は,耳下腺腫瘍の術前検査として古くは播種の危惧から禁忌とされていた。しかし,1980年初頭より徐々に行われるようになり1),現在は一般的な検査となっている。当科では,筆者が赴任した1988年からエコーガイド下にほぼ全症例に行ってきた。

 今回,手術を行った耳下腺腫瘍一次症例の術前FNACの結果と術後病理組織診断の結果を統計的に解析・検討し,当院におけるFNACの有用性を明確にし,さらに精緻な術前検査とすることが本報告の目的である。

参考文献

1)角南滋子・他:耳下腺腫瘍に対する超音波ガイド下fine needle aspiration biopsy.唾液腺シンポ26:68-70,1984
2)廣川満良:唾液腺の穿刺吸引細胞診.日唾液腺会誌45:1-11,2004
3)能登 洋:日常診療にすぐ使える臨床統計学.羊土社,東京,2005,p141
4)足守直樹・他:唾液腺腫瘍における穿刺吸引細胞診―その信頼性と限界.JOHNS 26:169-173,2010
5)上田 大・他:当科における耳下腺腫瘍の検討.頭頸部外科18:235-242,2008
6)橘 智靖・他:耳下腺良性腫瘍の臨床統計.耳鼻臨床104:887-892,2011
7)石井裕貴・他:当科における耳下腺腫瘍の臨床統計.口咽科23:201-206,2010
8)Hughes JH, et al:Pitfalls in salivary gland fine-needle aspiration cytology:lessons from the Collage of American Pathologists Interlaboratory Comparison Program in Nongynecologic Cytology. Arch Pathol Lab Med 129:26-31, 2005
9)河田 了:耳下腺癌の診断と治療―診断および治療上の問題点と最近の動向.耳鼻臨床103:789-803,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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