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文献概要
原著
頸長筋に達した上咽頭腔外異物の1症例
著者: 布施慎也1 新井啓仁1 岡本康太郎2 辻川敬裕1 松井雅裕1 安田誠2 豊田健一郎1 中野宏1 久育男1
所属機関: 1京都府立医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教室 2京都市立病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.949 - P.952
文献購入ページに移動咽頭異物は日常診療でよく接する疾患である。異物の種類としては,わが国では魚骨が大半を占め,刺入部位としては口蓋扁桃が多い。また,高齢者においては義歯やPTP包装シートの誤飲が問題となり,時に全身麻酔下での摘出を要することがある。
小児や高齢者の場合,症状や訴えがわかりにくいことがあるうえに,いったん粘膜下に刺入埋没すると確認が困難となり画像診断が必要となる1)。
今回,われわれは受傷直後の画像診断において,異物同定が困難であったが経時的なCT施行により上咽頭腔外の異物の診断に至り摘出した小児症例を経験した。文献的考察も併せて報告する。
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