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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科86巻11号

2014年10月発行

文献概要

原著

頸長筋に達した上咽頭腔外異物の1症例

著者: 布施慎也1 新井啓仁1 岡本康太郎2 辻川敬裕1 松井雅裕1 安田誠2 豊田健一郎1 中野宏1 久育男1

所属機関: 1京都府立医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教室 2京都市立病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.949 - P.952

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はじめに

 咽頭異物は日常診療でよく接する疾患である。異物の種類としては,わが国では魚骨が大半を占め,刺入部位としては口蓋扁桃が多い。また,高齢者においては義歯やPTP包装シートの誤飲が問題となり,時に全身麻酔下での摘出を要することがある。

 小児や高齢者の場合,症状や訴えがわかりにくいことがあるうえに,いったん粘膜下に刺入埋没すると確認が困難となり画像診断が必要となる1)

 今回,われわれは受傷直後の画像診断において,異物同定が困難であったが経時的なCT施行により上咽頭腔外の異物の診断に至り摘出した小児症例を経験した。文献的考察も併せて報告する。

参考文献

1)山口陽生・他:頸部外切開により摘出した咽頭腔外魚骨異物の1例.日気食会報64:281-286,2013
2)野垣岳稔・他:箸による穿通性頭部外傷例.耳鼻臨床104:120-124,2011
3)Hettige S, et al:Chopstick injury penetrating the skull base:A case report. Skull Base 20:219-222, 2010
4)吉越 彬・他:経鼻的に摘出できた眼窩から副鼻腔に及んだ木片異物の1例.耳展56:120-124,2013
5)大久保昌章・他:気管・食道疾患.JOHNS 21:507-514,2005
での検討.日眼紀42:1259-1262,1991
7)Afolabi OA, et al:Fish bone foreign body presenting with an acute fulminating retropharyngeal abscess in a resource-challenged center:a case report. J Med Case Rep 165:1-5, 2011
8)Siessegger M, et al:Image guided surgical navigation for removal of foreign bodies in the head and neck. J Craniomaxillofac Surg 29:321-325, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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