文献詳細
文献概要
特集 小児難聴Update
小児遺伝性難聴
著者: 菅谷明子1 福島邦博1
所属機関: 1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科
ページ範囲:P.140 - P.146
文献購入ページに移動POINT
●先天的な難聴の約半数は遺伝子が関与するため,難聴の原因として念頭に置く必要がある。
●幼小児の難聴の原因を明らかにすることの意義は,児の難聴の今後の経過や予後などの将来を予見し,その児に適した療育・治療方針を決定することにある。
●難聴の診断には詳細な家族歴の聴取,家系図の作成,聴力像の把握が必須である。
●また,遺伝学的検査も重要な役割を果たすが,実施にあたっては十分な遺伝カウンセリングが不可欠である。
●こうした難聴の診療には遺伝診療部門との連携が必要となる。
●先天的な難聴の約半数は遺伝子が関与するため,難聴の原因として念頭に置く必要がある。
●幼小児の難聴の原因を明らかにすることの意義は,児の難聴の今後の経過や予後などの将来を予見し,その児に適した療育・治療方針を決定することにある。
●難聴の診断には詳細な家族歴の聴取,家系図の作成,聴力像の把握が必須である。
●また,遺伝学的検査も重要な役割を果たすが,実施にあたっては十分な遺伝カウンセリングが不可欠である。
●こうした難聴の診療には遺伝診療部門との連携が必要となる。
参考文献
1)福嶋義光:遺伝カウンセリングマニュアル.南江堂,東京,2003,pp9-10
2)AdHoc Committee on Genetic Counseling 1975:Genetic counseling. Am J Hum Genet 27:240-242, 1975
3)Bitner-Glindzic M:Hereditary deafness and phenotyping in humans. Br Med Bull 63:73-94, 2002
4)福島邦博:遺伝性難聴と医学的介入.Audiol Jpn 45:278-282,2002
5)Zbar RI, et al:Passage to India:the search for genes causing autosomal recessive nonsyndromic hearing loss. Otolaryngol Head Neck Surg 118:333-337, 1998
6)福島邦博:新生児聴覚スクリーニング.小川郁編.よくわかる聴覚障害 難聴と耳鳴のすべて.永井書店,東京,2010,pp340-343
7)Sugata A, et al:High-throughput screening for GJB2 mutations:its clinical application to genetic testing in prelingual deafness screening for GJB2 mutations. Auris Nasus Larynx 29:231-239, 2002
8)Fukushima K, et al:Better Speech performance in cochlear implant patients with GJB2-related deafness. Int J Pediatr Otorhinolaryngol 62:151-157, 2002
9)菅谷明子・他:前庭機能検査を施行した小児の前庭水管拡大症の2例.小児耳鼻.31:299-306,2010
10)片岡祐子・他:人工内耳手術を施行した進行性および遅発性難聴症例の検討.日耳鼻114:557-561,2011
掲載誌情報