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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科86巻5号

2014年04月発行

増刊号 画像診断パーフェクトガイド―読影のポイントとピットフォール

部位別診断法 Ⅳ.喉頭・気管・食道

喉頭癌

著者: 齋藤康一郎1 矢部はる奈12 宇野光祐1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科 2川崎市立井田病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.254 - P.263

文献概要

画像診断の狙い

 悪性腫瘍に限らず,喉頭疾患の診断に際しては,内視鏡検査の威力は絶大である。悪性腫瘍の診察時は,疾患の進展範囲や声帯の可動性の診断のためにも,内視鏡検査は必須である。また,喉頭癌のなかでも最も頻度の高い声門癌の場合,ストロボスコピーを併用し,病変部分の粘膜波動を慎重に観察することで,微小な病変であっても悪性を疑い,診断精度を向上させることが可能である。さらに,悪性腫瘍を疑った場合に行われる,喉頭微細手術のセッティングでの検査は,組織診断のみならず,深部浸潤を含めた疾患の進展範囲を見極めることも目的としている。検査に際し,顕微鏡の接線方向となる声門上,あるいは死角となる喉頭室や声門下の慎重な観察のためには,内視鏡の併用も有用である。喉頭癌を取り扱うに際しての画像診断の狙いは,これらの内視鏡検査や喉頭微細手術では診断が困難な深部・軟骨への浸潤や喉頭外への進展に関する情報を得,さらには転移の検索を行い,正確に病態を把握することにある。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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