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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科86巻5号

2014年04月発行

増刊号 画像診断パーフェクトガイド―読影のポイントとピットフォール

部位別診断法 Ⅴ.頭頸部

副咽頭間隙腫瘍

著者: 四宮弘隆1 丹生健一1

所属機関: 1神戸大学大学院医学系研究科外科系講座耳鼻咽喉科頭頸部外科学分野

ページ範囲:P.296 - P.301

文献概要

画像診断の狙い

 副咽頭間隙とは,咽頭収縮筋,耳下腺,頭蓋底,翼突筋などに囲まれた逆円錐型のpotential spaceである。副咽頭間隙腫瘍は比較的稀な疾患であり,頭頸部腫瘍の0.5%とされる1)。副咽頭間隙腫瘍の画像診断において重要な点は,腫瘍発生部位の診断,特に腫瘍が耳下腺由来のものか否かを鑑別することと,腫瘍と周囲組織の境界を明確にして腫瘍の進展範囲を決定することである。鑑別疾患としては主に,耳下腺深葉腫瘍,神経原性腫瘍(迷走神経,交感神経,舌下神経),他領域から進展した腫瘍が挙げられる1)

参考文献

1)Olsen KD:Tumors and surgery of the parapharyngeal space. Laryngoscope 104:1-25, 1994
2)多田信平・他:頭頸部のCT・MRI,第2版.メディカル・サイエンス・インターナショナル,東京,2012,pp354-360
3)Shirakura S, et al:Parapharyngeal space tumors:Anatomical and image analysis findings. ANL 37:621-625, 2010
4)辻 裕之・他:副咽頭間隙腫瘍の検討.耳鼻臨床99:481-490,2006
5)岡本伊作・他:副咽頭間隙腫瘍76例の発生部位と病理組織の検討.日耳鼻116:27-30,2013
6)Gupta A, et al:Imaging evaluation of the parapharyngeal space. Otolaryngol Clin North Am 45:1223-1232, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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