文献詳細
増刊号 画像診断パーフェクトガイド―読影のポイントとピットフォール
部位別診断法 Ⅴ.頭頸部
文献概要
画像診断の狙い
頸部腫瘤を主訴に来院した患者の診断を進める場合,腫瘤がリンパ節であるか否かをまず鑑別する必要がある。次いでリンパ節腫脹が疑われる場合は,炎症性の腫脹か,悪性腫瘍の転移か,悪性リンパ腫かなどを鑑別する必要がある。頸部リンパ節腫脹が悪性腫瘍の転移である場合,原発巣は頭頸部領域にあることがほとんどである。しかし稀に頭頸部以外の臓器からの転移もあるので,頭頸部に原発巣がみつからない場合は,全身的な画像診断による検索が必要になる。
転移リンパ節が扁平上皮癌でも食道癌の転移のこともあり,扁平上皮癌以外であった場合は,乳癌,胃癌や泌尿器科領域の癌の転移も疑う必要がある。
頸部腫瘤を主訴に来院した患者の診断を進める場合,腫瘤がリンパ節であるか否かをまず鑑別する必要がある。次いでリンパ節腫脹が疑われる場合は,炎症性の腫脹か,悪性腫瘍の転移か,悪性リンパ腫かなどを鑑別する必要がある。頸部リンパ節腫脹が悪性腫瘍の転移である場合,原発巣は頭頸部領域にあることがほとんどである。しかし稀に頭頸部以外の臓器からの転移もあるので,頭頸部に原発巣がみつからない場合は,全身的な画像診断による検索が必要になる。
転移リンパ節が扁平上皮癌でも食道癌の転移のこともあり,扁平上皮癌以外であった場合は,乳癌,胃癌や泌尿器科領域の癌の転移も疑う必要がある。
参考文献
1)杉本太郎・他:ここまでわかる耳鼻咽喉科MRI頸部腫瘍,血管のMRI.ENTONI 122:54-62,2010
2)Harnsberger HR, et al,尾尻博也訳:画像診断ポケットガイド 頭頸部TOP 100診断 第1版.メディカル・サイエンス・インターナショナル.東京,2005,pp201-209,pp314-316
3)猪原秀典:頭頸部癌の疫学と発癌因子 ヒト乳頭腫ウイルスと頭頸部扁平上皮癌.JOHNS 28:1151-1154,2012
4)稲垣洋三・他:甲状腺乳頭癌囊胞性頸部リンパ節転移の鑑別診断―穿刺液中サイログロブリン測定の有用性.日耳鼻114:912-916,2011
5)木村百合香・他:当初鰓原性囊胞が疑われた舌根原発扁平上皮癌の頸部リンパ節転移―囊胞性頸部転移癌における扁桃精査の重要性.日耳鼻108:698-701,2005
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