文献詳細
原著
耳下部皮膚に自潰したワルチン腫瘍の1例
著者: 吉田亜由1 大月直樹1 米澤宏一郎2 四宮瞳1 川上史3 伊藤智雄3 丹生健一1
所属機関: 1神戸大学医学部附属病院耳鼻咽喉・頭頸部外科 2兵庫県立がんセンター頭頸部外科 3神戸大学医学部附属病院病理診断科
ページ範囲:P.671 - P.674
文献概要
ワルチン腫瘍は耳下腺,特に下極付近に好発し多形腺腫に次いで頻度の高い良性腫瘍である。喫煙歴のある中高年男性に好発し,発育は緩徐で,悪性化もほとんどないことから経過観察されることも少なくない。しかし,時に急に増大する場合や顔面神経麻痺をきたす場合が報告されている。
今回われわれは耳下部皮膚に自潰し,出血のコントロール目的のため手術を要した耳下腺ワルチン腫瘍の1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。
参考文献
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