耳鼻咽喉科・頭頸部外科87巻1号

2015年01月発行

特集 新しい治療機器

≪耳科≫

中耳内視鏡手術機器

著者： 二井一則¹ 欠畑誠治¹

所属機関： ¹山形大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座

ページ範囲：P.35 - P.38

文献概要

POINT

●死角が少なく広い視野が得られる経外耳道的内視鏡下耳科手術では高解像度のカメラシステムが必須である。

●基本的に片手操作となるため，吸引と剝離，吸引と骨削開が同時に行える新しい機器が有用である。

●後鼓室など死角となりやすい部位には器具も届きにくく，内視鏡手術用に開発された器具が有効である。

●電動のpowered instrumentsは手術操作に有効であるが，従来の手術器具も活用して上手く使い分けることにより，より安全な手術が行える。

参考文献

1）Furukawa T, et al：Feasibility and advantages of transcanal endoscopic myringoplasty. Otol Neurotol 35：e140-145, 2014

2）Kakehata S, et al：Extension of indications for transcanal endoscopic ear surgery using an ultrasonic bone curette for cholesteatomas. Otol Neurotol 35：101-107, 2014

3）Ito T, et al：Safety of ultrasonic bone curette in ear surgery by measuring skull bone vibrations. Otol Neurotol 35：e135-139, 2014