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書評
緩和ケアエッセンシャルドラッグ 第3版 フリーアクセス
著者: 元雄良治12
所属機関: 1金沢医科大学教授・腫瘍内科学 2金沢医科大学病院集学的がん治療センター
ページ範囲:P.102 - P.102
文献概要
本書を持つと,そのコンパクトなサイズと適度な厚さのため,すぐ手になじむ。
まず,「本書の構成と使用法」が記され,それに続く「WHO必須医薬品モデル・リスト」「症状マネジメントの原則」「症状マネジメントの概説」「エッセンシャルドラッグ」から本書は構成されている。「WHO必須医薬品モデル・リスト(WHO Model Lists of Essential Medicines)」は最新の18版が2013年に公表されている。有効性・安全性・経済性を考慮し,主に開発途上国での最小限必要な医薬品が収録されている。特記すべきは,これまで腫瘍学のセッションに含まれていた緩和ケア関連薬剤が,「痛みと緩和ケアのための薬」として独立し,しかも成人用の30セクションのうちの2番目に位置付けられた点である。本書はこのリストを参考に,わが国の現状に適合させて選ばれた薬剤を扱っている。実際,「エッセンシャルドラッグ」の章には51成分(56薬剤)がリストアップされている。
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