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原著
顎下腺腫瘍における穿刺吸引細胞診の検討
著者: 山田光一郎1 佐藤進一2 土師知行3
所属機関: 1大阪赤十字病院耳鼻咽喉科頭頸部外科 2倉敷中央病院耳鼻咽喉科頭頸部外科 3県立広島大学保健福祉学科コミュニケーション障害学科
ページ範囲:P.937 - P.940
文献購入ページに移動2005年改訂WHO分類は,唾液腺腫瘍を良性上皮性腫瘍10種類,悪性上皮性腫瘍23種類に分類している1)。唾液腺腫瘍において,穿刺吸引細胞診(FNA)は,簡便性,非侵襲性,安全性,迅速性などの利点から,術前の良・悪性の鑑別ならびに組織型推定目的に広く行われている。以前われわれは,唾液腺腫瘍464例(耳下腺腫瘍380例+顎下腺腫瘍84例)を対象に検討を行ったところ,良・悪性診断における感度は60.4%,特異度は99.7%,正診率は95.0%であったことを報告した2)。唾液腺腫瘍のほとんどは耳下腺腫瘍であり,顎下腺腫瘍のみを対象としたFNAの成績についての報告は比較的少ない。今回われわれは,顎下腺腫瘍症例のみを対象にFNAの有効性について検討した。
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