文献詳細
文献概要
特集 漢方薬を使いこなす 《疾患・症候への処方の実際》
めまい
著者: 齋藤晶1 樋下田香織1
所属機関: 1JCHO埼玉メディカルセンター
ページ範囲:P.1086 - P.1091
文献購入ページに移動POINT
●漢方薬は心と身体を一緒に整えるので,めまいに対する有効な治療手段である。
●危険なめまいを見落とさないために西洋医学的な診断は必要である。
●処方に迷ったら,半夏白朮天麻湯か苓桂朮甘湯を投与する。
●メニエール病に対する柴苓湯の投与は本質的な治療である。
●良性発作性頭位めまい症に対する特効薬はないが,漢方薬の効果は期待できる。
●漢方薬は心と身体を一緒に整えるので,めまいに対する有効な治療手段である。
●危険なめまいを見落とさないために西洋医学的な診断は必要である。
●処方に迷ったら,半夏白朮天麻湯か苓桂朮甘湯を投与する。
●メニエール病に対する柴苓湯の投与は本質的な治療である。
●良性発作性頭位めまい症に対する特効薬はないが,漢方薬の効果は期待できる。
参考文献
1)齋藤 晶:Ⅳ症候からみる漢方 1頭部 Bめまい・耳鳴.専門医のための漢方医学テキスト.日本東洋医学会学術教育委員会(編).南江堂,東京,2009,pp139-143
2)丸山哲弘:片頭痛予防における呉茱萸湯の有用性に関する研究—塩酸ロメリジンとのオープン・クロスオーバー試験.痛みと漢方16:30-39,2006
3)萬谷直樹・他:甘草の使用量と偽アルドステロン症の頻度に関する文献的調査.日東医誌66:197-202,2015
4)Iwasaki K, et al:A randomized, observer-blind, controlled trial of the traditional Chinese medicine Yi-Gan San for improvement of behavioral and psychological symptoms and activities of daily living in dementia patients. J Clin Psychiatry 66:248-252, 2005
5)新井基洋・他:めまい集団リハビリテーションと補中益気湯の併用療法—抑うつ傾向がみられるめまい患者の治療.心身医学52:221-228,2012
6)萩原圭祐:サルコペニアに対する漢方補腎薬の効果について—老化促進マウスでの検討.Geriatric Medicine 52:1247-1249,2014
7)渡辺行雄・他:メニエール病診療の質疑応答集.メニエール病診断ガイドライン2011年版.厚生労働省難治性疾患克服研究事業 前庭機能異常に関せる調査研究班(編).金原出版,東京,2011,pp38-41
8)渡辺行雄・他:メニエール病診の疫学的特徴.メニエール病診断ガイドライン2011年版.厚生労働省難治性疾患克服研究事業 前庭機能異常に関せる調査研究班(編).金原出版,東京,2011,pp70-75
9)寺澤捷年:症例から学ぶ和漢診療学.医学書院,東京,1990,pp38-54
10)水越鉄理・他:メニエール病の疫学—本邦の調査研究を中心に.Equilibrium Res 56:219-233,1997
11)磯濱洋一郎:五苓散のアクアポリンを介した水分代謝調節メカニズム.漢方医学35:186-189,2011
12)Ishiyama G, et al:Aquaporins and Meniere's disease. Curr Opin Otolaryngol Head Neck Surg 14:332-336, 2006
13)日本めまい平衡医学会診断基準化委員会(編):良性発作性頭位めまい症診断ガイドライン(医師用).Equilibrium Res 68:218-225, 2009
14)齋藤 晶:耳鳴・めまいの漢方治療:最新のエビデンス.医学のあゆみ242:204-210,2012
15)五島史行・他:酸化ストレスとメニエール病,良性発作性頭位めまい症との関連.Equilibrium Res 68:9-13,2009
掲載誌情報