文献詳細
文献概要
特集 漢方薬を使いこなす
小児疾患に使用するときの注意点
著者: 本城美智恵12
所属機関: 1下田メディカルセンター 2東京女子医科大学東洋医学研究所
ページ範囲:P.1128 - P.1133
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●小児でも証はとる努力をする。実虚証・陰陽・寒熱は観察でもおおよそ判断できる。
●小児疾患には,漢方が飲めれば効く症状が多いので試す価値はある。
●薬を飲ませるコツ・混ぜるものなどの助言を保護者に説明すると内服率が上がる。
●急性期投与量はやや多く出してもよいが,継続期は年齢体格を意識し約0.1〜0.2g/kg/日で出す。エキス剤はアルミ外包でないと,湿気る内容もあるので保存指導が必要になる。
●耳鼻咽喉科の分野を意識するだけの「標治」だけではなく,望・聞・問・切診・舌診で五行=五臓の陰陽・状態が寒熱どちらか,気・血・水の不足・過剰も,ざっと把握し,体質の調整する「本治」もすると,「ほかの症状も軽快」することが漢方では期待できる。
●小児でも証はとる努力をする。実虚証・陰陽・寒熱は観察でもおおよそ判断できる。
●小児疾患には,漢方が飲めれば効く症状が多いので試す価値はある。
●薬を飲ませるコツ・混ぜるものなどの助言を保護者に説明すると内服率が上がる。
●急性期投与量はやや多く出してもよいが,継続期は年齢体格を意識し約0.1〜0.2g/kg/日で出す。エキス剤はアルミ外包でないと,湿気る内容もあるので保存指導が必要になる。
●耳鼻咽喉科の分野を意識するだけの「標治」だけではなく,望・聞・問・切診・舌診で五行=五臓の陰陽・状態が寒熱どちらか,気・血・水の不足・過剰も,ざっと把握し,体質の調整する「本治」もすると,「ほかの症状も軽快」することが漢方では期待できる。
参考文献
1)新島新一:[質疑応答](3)乳幼児への抗ヒスタミン剤使用と熱性痙攣.週刊医事新報4732:2015
2)森 蘭子:小児漢方治療の手引き.日本小児医事出版,東京,2014,pp23-24
3)佐藤 弘:漢方治療ハンドブック.南江堂,東京,2002,pp177-187
4)青山重雄:小児漢方治療の手引き.日本小児医事出版,東京,2014,pp1-2
5)黒木春朗:小児科漢方16の処方.中外医学社,東京,2013,pp20-33
6)梁 哲成:小児漢方治療の手引き.日本小児医事出版,東京,2014,pp83-84
7)崎山武志・他:小児漢方治療の手引き.日本小児医事出版,東京,2014,pp15-16
8)高橋陽子:CD-ROMでマスターする舌診の基礎.東洋学術出版,千葉,2014,pp1-64
9)森 蘭子:小児での漢方薬の使い方.小児科学レクチャー2:161-169,2012
10)宮川三平・他:小児漢方治療の手引き.日本小児医事出版,東京,2014,pp27-28
11)川嶋浩一郎:小児漢方治療の手引き.日本小児医事出版,東京,2014,pp61-64
12)小児神経学会監修:熱性けいれん診療ガイドライン.診断と治療社,東京,2015,pp66-67
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