文献詳細
特集 痛みの鑑別診断
文献概要
POINT
●くびの痛みのうち耳鼻咽喉科・頭頸部外科医の診療の対象となるのは,主に前頸部,側頸部,顎下部の痛みである。
●前頸部,側頸部,顎下部の痛みの原因疾患の多くは甲状腺,リンパ節,顎下腺,先天異常に由来する感染・炎症性疾患であり,そのほかに非感染性の神経筋骨系疾患がある。
●くびの痛みを訴える患者の診療においては,第一に感染・炎症性疾患を想定し,問診,視診,触診で原因臓器を同定し,血液検査や画像診断などで病態の把握を進める。
●感染・炎症性疾患のうちで急性化膿性炎症性疾患の診断は比較的容易であるので,むしろ非化膿性の炎症性疾患に関する理解を深めておく必要がある。
●感染・炎症性疾患が否定されれば,稀な疾患であるが非感染性の神経筋骨系疾患の有無について診断を進めていく。
●くびの痛みの鑑別診断を適切に行うためには,原因となるさまざまな疾患の理解が必要である。
●くびの痛みのうち耳鼻咽喉科・頭頸部外科医の診療の対象となるのは,主に前頸部,側頸部,顎下部の痛みである。
●前頸部,側頸部,顎下部の痛みの原因疾患の多くは甲状腺,リンパ節,顎下腺,先天異常に由来する感染・炎症性疾患であり,そのほかに非感染性の神経筋骨系疾患がある。
●くびの痛みを訴える患者の診療においては,第一に感染・炎症性疾患を想定し,問診,視診,触診で原因臓器を同定し,血液検査や画像診断などで病態の把握を進める。
●感染・炎症性疾患のうちで急性化膿性炎症性疾患の診断は比較的容易であるので,むしろ非化膿性の炎症性疾患に関する理解を深めておく必要がある。
●感染・炎症性疾患が否定されれば,稀な疾患であるが非感染性の神経筋骨系疾患の有無について診断を進めていく。
●くびの痛みの鑑別診断を適切に行うためには,原因となるさまざまな疾患の理解が必要である。
参考文献
1)平林秀樹:頸部の痛み.耳喉頭頸78:121-126,2006
2)西嶋文美・他:耳鼻咽喉・頭頸部領域の痛み—頸部痛.JOHNS 21:853-857,2005
3)工田昌也:痛みの性状からわかる耳鼻咽喉科疾患—頸部の痛み.ENTONI 153:32-38,2013
4)Aydil U, et al:Less known non-infectious and neuromusculoskeletal system-originated anterolateral neck and craniofacial pain disorders. Eur Arch Otorhinolaryngol 269:9-16, 2012
5)三橋知明:頸部痛と亜急性甲状腺炎.綜合臨牀57:453-457,2008
6)右田 真:頸部の痛み 小児科の立場から.小児科49:1504-1509,2008
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