文献詳細
原著
鼻腔に発生したglomangiopericytomaの1症例
著者: 前田恭世1 野中学1 瀬尾友佳子1 吉原俊雄1
所属機関: 1東京女子医科大学耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.331 - P.334
文献概要
Hemangiopericytomaは血管周囲細胞由来の腫瘍である。その約15〜30%が頭頸部領域に発生する1)が,鼻腔にできることは稀である。一般に易出血であり,出血の制御にしばしば難渋する。鼻腔領域で発生したhemangiopericytomaはglomangiopericytoma(鼻腔型血管周囲細胞腫)と呼ばれ,症状として鼻閉,鼻出血が多くみられる。局所再発や転移もあることから臨床的に良・悪性中間型腫瘍とされる2)。今回われわれは,手術を施行するにあたり多量の出血が予想されたため,血管塞栓術施行後に内視鏡下に腫瘍摘出を行ったglomangiopericytomaの1症例を経験したので報告する。
参考文献
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